「微睡み」の意味
「微睡み(まどろみ)」とは、動詞「まどろむ」の連用形および、それが名詞化したものです。この言葉は以下のような意味を持っています。
- 少しの間うとうとする。
- 眠る。寝入る
一般的には、1の「少しの間眠る」というニュアンスで使われることが多いです。少しずつ眠くなっていく様子や、心地よい眠気に身をゆだねている状態を表しています。
「微睡み」の使い方
「微睡み」は、ひらがなで「まどろみ」と表記するのが一般的です。メールやLINEなどでの日常のやり取りの中では、漢字は使わない方が伝わりやすいでしょう。
これといってネガティブな意味も含まれていませんので、用法さえ間違えなければ、あらゆる場面で使える言葉といえます。
「微睡み」の例文・使用例
- ぼんやりとした微睡みに包まれながら、彼女はゆっくりと瞳を閉じた。
- 彼は眠りにつく寸前、微睡みのなかで彼女の声を聞いた。
- このまま永遠に微睡んでいたいが、そうもいかないので重い腰を上げた。
「微睡み」の類語・関連表現
午睡
「午睡(ごすい)」とは、「昼寝」を指す言葉です。「午」には「(十二支の)うま」「うまの刻。正午。昼」といった意味があります。つまり「午睡」とは、午の刻、すなわちお昼の睡眠のことを指しているのですね。
文学作品などで見かける表現ですが、日常会話ではほとんど使われません。通常のやり取りでは「昼寝」を用いたほうが伝わりやすいでしょう。
【使用例】
- 仕事の集中力を高めるために、午睡は必要だ。
- 午睡を貪るのは時間の浪費だと言われたが、体力の回復には必要不可欠だと思う。
仮眠
「仮眠(かみん)」とは、「一時的に、短時間寝ること」を指す言葉です。「仮」という字には「一時的な間に合わせ」「本物でないもの」といった意味があります。本来の睡眠ではなく、あくまで一時的な睡眠というニュアンスで使われています。
【使用例】
- ここ2日ほど徹夜続きで、さすがに仮眠をとらないと体が持たない。
居眠り
「居眠り(いねむり)」とは、「座ったり腰かけたりしたままで眠ること」を指す言葉です。「居」という字は「座る」という意味を表すことから、「居眠り」はあくまで「座った状態で眠っている」ことを指します。
たとえばソファで横になっているときや、電車のつり革にぶら下がった状態で寝ているときは「居眠り」を使わずに「うたた寝」などの表現を用います。
【使用例】
- 教室で居眠りしていた生徒が、先生に注意されていた。
うとうと
「うとうと」とは、「眠気をもよおして浅い眠りに落ちる様子」や「ちょっとの間浅く眠るさま」を表す言葉です。ぼんやりしているさまを意味する「うつらうつら」という言葉が変化して「うとうと」になったと言われています。
【使用例】
- うとうとしていたら、すでに休憩時間が終了していた。
「微睡み」の語源
「微睡み」の語源は、「目とろむ」が変化したものと言われています。「目」という字は「目の当たり(まのあたり)」や「眼差し(まなざし)」のように「ま」と読むことがあり、「目とろむ」もこれと同様に「まとろむ」と読む単語です。
なお「とろむ(瀞む)」とは「水面が波立たないで油を流したように静まる」様子のことを言います。目がとろんと静まっている様子から「目とろむ」という表現が生まれたのでしょう。
なお「微睡み」という漢字は、「まどろみ」の意味である「少しだけ(微)眠る(睡)」から当てられたものと言われています。