「蜜月」とは
「みつげつ」と読みます。皆さんも、好きな人と晴れて両想いになり、お互いしか見えないような時期を過ごしたこともあるのではないでしょうか。このように「蜜月」とは、「結婚したばかりの頃、ハネムーン、新婚」という意味です。また恋愛や結婚とは別に、「友好関係を保っていること」という意味も持っています。
ちなみに「蜜月」の類義語には、「相思相愛」(互いに恋しく思い愛し合っている)、「睦まじい」(互いにしっくりとして仲が良い)などがあります。いずれも、相手との関係が親密で距離が近い、という印象を受けるのではないでしょうか。
「蜜月」の成り立ち
「蜜月」の「蜜」と「月」
なぜ相思相愛な状態を「蜜月」というのか、ご紹介していきたいと思います。まずは「蜜」という字に注目してみましょう。「蜜」は、「蜂蜜」や「植物の分泌する甘い液体」、また「砂糖を煮て溶かした液」のことです。そして、「蜜」という字そのものにも、「蜜のように甘いもの」という意味が含まれています。
次に「月」についてご説明します。「月」には様々な意味があり、「天体の一つ・地球の衛星」を指すこともあれば、「暦の上で一年を十二に区分した一つ」を表すこともあります。「蜜月」は「ある期間」を表しているので、ここでは後者の意味を使います。
このように、「蜜のように甘いある一定の期間」を「蜜月」といいます。上記のように「蜜」には種類がありますが、どれもとろける甘さなのではないかと思います。「蜜月」がとても甘い関係を表すことが、おわかりいただけるのではないでしょうか。
「蜜月」の語源とは
「蜜月」の語源には二つの説があるようです。まず一つは、英語の「ハネムーン(honey moon)」を直訳して「蜜月」になったという説です。皆さんは洋画などで、パートナーのことを「ハニー」と呼んでいる場面を見たことはないでしょうか。「甘い関係、大切ないとしい人」という意味が含まれているようです。
もう一つは、新婚の期間に早く子宝に恵まれるよう「蜂蜜」のお酒を飲んでいたから、という説もあります。新婚期間は一ヶ月とされていました。蜂蜜酒には栄養があり、体力がつくと信じられていたのです。しかしどちらの説も、はっきりとした根拠はまだないようです。
「蜜月」の使い方
ここまで「蜜月」の意味についてご説明してきました。今度は、「蜜月」を使ったいくつかの例文をご紹介します。
・彼女は来月の蜜月旅行をとても楽しみにしている。
・私たちの蜜月はもうとっくに終わってしまった。
・蜜月関係にあった国と意見が食い違い、冷戦状態が続いている。
上の二つの例文は、人間関係を表しています。このように、カップル間の関係に使われることが多いのではないでしょうか。三番目の例文は国同士の友好関係を表しています。テレビでニュースを見ていると、このような「蜜月」の使い方を耳にする機会もあることと思います。
「蜜月」のまとめ
「蜜月」についてご説明してきましたが、意味や使い方についておわかりいただけたでしょうか。人間関係について表すことの多い「蜜月」ですが、政治を語る時に使われることもあるようです。
また、「蜜月」のような恋愛感情や情熱は、年月が経つと冷めていくのかもしれませんが、「蜜月」のような甘い関係を越えて、穏やかにパートナーと愛情を深めていけたら素敵なことのように思います。