「狭量」とは?意味や使い方をご紹介

人から言われたくないワードに「あなたは狭量な人だ」を挙げる方も少なくないでしょう。「狭量(きょうりょう)」とは、心が狭い、度量が小さいという意味です。そう言われないためには日頃の言動に気をつけるしかありませんね。今回は「狭量」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「狭量」とは
  2. 「狭量」の類語
  3. 「狭量」の対義語
  4. 「狭量」を表すことわざ
  5. 「狭量」に関する名言

「狭量」とは

「狭量」の意味

「狭量(きょうりょう)」は、人の気質を表す言葉のひとつ「一つの考えにとらわれて異なる意見を受け入れられないこと」「人を受け入れる心が狭いこと」「度量が小さいこと」を意味する名詞、形容動詞です

「狭量」の使い方

「狭量」は「狭量だ」「狭量な○○」または、派生した名詞形の「狭量さ」といったかたちで用いられます。

【使用例】

  • 彼女が狭量だと考える人などいるはずもない。彼女は思いやりのある誠実な人だ。
  • 他人の頼みは聞かないくせに、自分の要求は押し通すとはなんと狭量な人だ。
  • 人の話にまったく耳を貸さない彼の狭量さには、みんな手を焼いている。

「狭量」の類語

ネガティブなイメージの強い「狭量」の類語には、次のような言葉が挙げられます。

  • 石頭(いしあたま):融通がきかず、ものわかりが悪いこと。または、そのような人。
  • 頑固(がんこ):かたくなで意地っ張りなこと。わからずやで、押しが強いこと。
  • 聞く耳を持たない:相手の助言や意見を聞くつもりがない様子。
  • 吝臭い(けちくさい):心が狭い。あまりにもこせこせしている。
  • 不寛容(ふかんよう):心が狭く、人の言動を受け入れないこと。
  • 偏屈(へんくつ):性質がかたくなで、素直でないこと。

あまり上品な言葉ではありませんが、「ケツの穴が小さい」「けちな奴」「ちんけな野郎」なども、狭量であること・狭量な人を表す言い回しです。

「狭量」の対義語

度量が広いことを表す「広量(こうりょう)」は、「狭量」の正反対の言葉で、「度量が大きい・心が広い」という意味です。このほかにも、「狭量」の対義語といえる言葉には次のような言葉があります。

  • 寛容(かんよう)
  • 雅量(がりょう)
  • 懐が深い(ふところがふかい)
  • 太っ腹

「狭量」を表すことわざ

「井の中の蛙大海を知らず」

「井の中の蛙大海を知らず」は、井戸の中に住んでいる蛙は、外には広大な海があるのを知らないという意味です。

自分の狭い知識や見聞にこだわって、それがすべてであると思い込んでいること、つまり狭量であることの喩えとして用いられます。

「葦の髄から天井を覗く」

「葦の髄(よしのずい)から天井を覗く(のぞく)」は、葦の茎の細い穴を通して天井を見ても、すべてを見渡すことができないという意味です。

転じて、自分だけの狭い見識で、大きな問題を論じたり、判断することの喩えとして用いられます。上で説明した「井の中の蛙大海を知らず」の類語です。

「狭量」に関する名言

キケロ

金銭に対する欲は避くべし。富を愛するほどに狭量かつ卑しき精神はなし。
ーキケロの言葉ー


マルクス・トゥッリウス・キケロ(紀元前106~紀元前43)は、共和政ローマ末期の政治家、文筆家、哲学者です。上記の言葉は『義務について』という書物からの引用です。

エレノア・ルーズベルト

偉大な人たちは、アイディアについて話し、
凡庸な人たちは、出来事について話し、
狭量な人たちは、人々について話す。
ーアナ・エレノア・ルーズベルトの言葉ー


アナ・エレノア・ルーズベルト(1884〜1962年)は、アメリカ合衆国第32代大統領フランクリン・ルーズベルトの妻として知られています。政治家、婦人運動家、文筆家でもあり、アメリカ国連代表などを歴任した人物です。

上記の言葉は、"Great minds discuss ideas; Average minds discuss events; Small minds discuss people."を和訳したもの。原文の"small minds"が「狭量」と訳されています。

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