「反対言葉」とは?
「反対言葉」とは、ある言葉に対して反対の意味を持つ言葉のことです。例えば<出席と欠席><大と小><親と子>などがそれに当たります。「反対言葉」は、対義語、反義語、反意語、反対語、対語、アントニムとも呼ばれています。
「反対」:意味
「反対」は、「物事の位置・順序・方向・あり方などが逆の関係にあること」「対をなしているものの一方」という意味です。
「反対言葉」の種類
反対言葉はその言葉の関係の中で、大きく分けて三種類に分類することができます。しかし、反対言葉には多くの関係性があり、この分類に当てはまらない言葉も存在します。
1.対になる言葉
まず一つ目は<対になる言葉>です。例えば「出席⇔欠席」のように中間の段階が考えられない言葉のことを指します。一方でないとすれば、必ず他方になる関係です。
【例】
- 生⇔死
- 同じ⇔異なる
- 右⇔左
- 現(うつつ)⇔夢
2.ある段階の中の言葉
二つ目は、<程度の差を表す言葉>です。例えば、「大きい⇔小さい」のように中間の段階のある中で、その差を表す言葉のことを指します。ものの状態や性質を表す言葉です。
【例】
- 優勢⇔劣勢
- 遠い⇔近い
- 美しい⇔醜い
- 広い⇔狭い
3.相互関係の言葉
3つ目は、<相互関係にある言葉>です。例えば、「親⇔子」のように両者が相互関係にある言葉のことを指します。相手を前提とした言葉や、一つの事柄を見方や立場を変えて表す言葉のことです。
【例】
- 先生⇔生徒
- 売る⇔買う
- 妻⇔夫
- 父⇔息子
「反対言葉」を組み合わせた二字熟語
日本語には、反対言葉になる言葉を組み合わせて、二字熟語にしたものが多く存在します。
【例】
- 寒暖<寒い⇔暖かい>
- 高低<高い⇔低い>
- 左右<左⇔右>
- 縦横<縦⇔横>
- 男女<男⇔女>
- 開閉<開ける⇔閉める>
二字熟語の「反対言葉」
反対の意味をもつ二字熟語には、二字のうちの一字が反対言葉になっているタイプと、二字合わせて反対言葉となっているタイプがあります。
【例】
- 入口⇔出口
- 和室⇔洋室
- 幸運⇔悪運
- 安全⇔危険
- 愛情⇔憎悪
- 圧勝⇔惨敗
英語の「反対言葉」
英単語を習う際に、次のような反対言葉をセットで覚える人も多いでしょう。
【例】
- small(小さい)⇔big(大きい)
- right(右)⇔left(左)
- adult(大人)⇔child(子供)
- easy(易しい)⇔difficult(難しい)
- maximum(最大)⇔minimum(最小)
「反対言葉」は教育にもオススメ
反対言葉は幼児教育にも推奨されています。言葉を吸収しやすい幼少期に反対言葉を用いた遊びを取り入れることで、言語表現が豊かになるそうです。反対言葉を知ることで、語彙を増やし、色々な形の言葉に触れることができます。
特に、カードを用いた教材が人気のようです。カードには、表と裏にそれぞれ<上>と<下>などの反対言葉が書かれており、イラストが添えられています。パッと見ただけでイメージがわかるような工夫がされているので、言葉を覚えやすそうですね。
ネット上での「反対言葉」
Twitterなどのネット上では、単なる反対の意味の言葉ではなく、ユーモア溢れた反対言葉や皮肉を込めた反対言葉も使われています。
- いないいないばあ⇔いつまでもいるじじい
- お母さんと一緒⇔お父さんは別居
- やせ我慢⇔デブ大暴れ
- こどもちゃれんじ⇔おとなぎぶあっぷ
このように次々と反対言葉が生み出されています。ジャンルや内容も様々で時代を表しているものも多いようです。