「オベーション」とは?
「オベーション」は次の二つの意味があります。
- 熱烈な歓迎。喝采。
- ギターのブランドひとつ「オベーション(Ovation)」。
オベーション①喝采
「オベーション」は英語の「ovation」に由来する言葉で、「熱烈な歓迎」「喝采」という意味です。日本語では、この単語ひとつで用いられることはほとんどなく、「スタンディング・オベーション」というかたちで用いられます。
「スタンディング・オベーション」は、コンサートや芝居などで、座っていた観客が立ち上がって拍手喝采することです。
【使い方】
- 演奏が終わるやいなや、スタンディング・オベーションが巻き起こった。
- スタンディング・オベーションをいただき、感無量です。
オベーション②ギターのブランドひとつ
「オベーション」とは、アメリカのギター製造会社のオベーション・ギター・カンパニー(Ovation Guitar Company)が展開するギターのブランド名です。社名、ブランド名の「オベーション(ovation)」の意味は、上でご紹介した1の意味「熱烈な歓迎」や「喝采」です。
【使い方】
- オベーションのギターを買うのが、僕の夢だ。
- オベーションギターの特徴は、独自の形状である。
- オベーションの限定モデルを兄が譲ってくれた。
オベーション・ギター・カンパニーの歴史
オベーション・ギター・カンパニー(Ovation Guitar Company)は、1966年にアメリカで設立されました。航空機で培ったテクノロジーをギターに生かして、画期的な発想で周囲が驚くようなギターを開発しています。
設立の3年後、エレクトリックアコースティックギター(通称:えれあこ)を開発、販売しましたが、すぐには受け入れられませんでした。
しかし、1970年代にはその人気が出て、ギタリスト達の憧れのブランドへと成長しました。「Adamas」シリーズはギターの中でも名機と呼ばれ、今やエレアコ業界の代名詞とも言われるほどです。
アメリカのコネチカット州ニュー・ハートフォードのオベーション・ファクトリーは、2014年に惜しまれつつも閉鎖しましたが、その後、2017年に再始動し、また店頭に並ぶようになりました。
オベーションギターの種類
Adamas
「Adamas」は<アダマス>と読み、オベーションギターの中でももっとも高級なモデルです。プロミュージシャンにも愛用している人が多く、オベーションの代表的なモデル。ボディのトップ材が、カーボンファイバーでできているのが最大の特徴です。現在は日本での取り扱いはなく、レア度が高まっています。
Legend
「Legend」とは<レジェンド>と読み、スタンダードモデルの一つです。トップ材はカーボンではなく、木製であることが特徴のオーソドックスなギターです。サウンドホールは、真ん中に大きな穴が開いています。
Elite
「Elite」は<エリート>と読み、こちらもスタンダードモデルの一つです。「アダマス」と見た目が似ています。サウンドホールが多く、穴の開いた枯れ葉のように複数開いています。トップ材は木材で、ホールには数種類の木材が使用され、高級感があります。
愛されるギターブランド「オベーション」
デザインや音質など、魅力が高いギターを数多く生み出しているギターブランド「オベーション」は、ジョン・ボン・ジョヴィ、ブライアン・メイ(Queen)、ジョン・レノン、ポール・サイモンなど錚々たる顔ぶれのミュージシャンが愛用していることでも有名です。
日本のミュージシャンでは、松本孝弘(B'z)、岡村靖幸、尾崎豊、浜田省吾、松山千春、南こうせつなどが愛用していることで知られており、このブランドの人気が窺えます。