「アラカルト」とは?意味や使い方をご紹介

レストランなどで、メニューから客が好みに応じて注文する料理の「アラカルト」。コースの料理とは対照的な料理のスタイルです。ここでは「アラカルト」について、本来の意味やそこから派生した意味をはじめ、その使い方や関連事項など、多方面からご紹介します。

目次

  1. 「アラカルト」の意味
  2. 「アラルト」の使い方
  3. 「アラカルト」の英語表現
  4. 「アラカルト」を楽しむために

「アラカルト」の意味

「アラカルト」は、フランス語の「à la carte(a la carte)」をカタカナ読みしたもです。このうち「carte」がもつ意味のひとつが、「献立表・メニュー」。例えば、「carte des vins」(vinはワイン)であれば、ワインリストを指します。

「アラカルト」は、客がメニューから自由に選んで注文する料理、一品料理を意味します。アラカルトと対照的なのが、あらかじめメニューが決められたコース料理です。

フランス語の「à la carte(a la carte)」

料理に関する意味の他に、フランス語の「à la carte(a la carte)」には、(各人・各グループの)好きなように、自主性に応じてという意味もあります。

例えば、「retraite à la carte」(retraiteは退職)は、(定年制に対し各人の希望による)自由退職、自主的退職の意味です。

「アラルト」の使い方

日本では、料理ばかりでなく他の分野でもアラカルトという言葉が用いられます。自分で選択が可能な形式や、いろいろなものを集めたさいに使われやすい言葉でしょう。以下にいくつか例をご紹介します。

居酒屋における「アラカルト」

レストランのメニューは、「コース」と「アラカルト」と分けて記載していることが大半で、両者の違いは区別しやすいです。

一方、居酒屋でアラカルトという言葉を使うさいには、複数の形式が見られます。食べ放題などのコースに対して、一皿ずつ注文できるアラカルト。「アラカルト食べ放題」は、コースの中で複数の一品料理が食べ放題として選べるスタイルです。

また、飲み放題の場合は、料理はアラカルト(単品メニュー)の注文のみと、ただし書きがあるお店もあります。

アラカルト方式(アラカルト入試)

アラカルト方式は、大学受験においてセンター試験(共通入試)の全ての教科を受けず、学部・学科の指定する教科だけを受験することで、2次試験に臨める方式です。

選択する入試科目や配点などは、大学側に任されています。近年は国立大学ばかりでなく私立大学でも、センター試験を取り入れる傾向があります。

その他の「アラカルト」

種類の異なるスイーツなどの詰め合わせを、アラカルトという場合があります。「アラカルトチョコレート」は、いろいろな種類のチョコレートを詰め合わせた製品です。

音楽の分野では、複数の曲を集めたCDアルバムに対し、単品という意味あいでCDシングルをアラカルトと呼ぶ場合があります。

他に、ボードゲーム「アラカルト」は、レシピにそって調味料をうまく振り入れ、複数の料理を完成させる遊び。

移動レストラン『ア・ラ・カルト』は、フレンチレストラン「ア・ラ・カルト」を舞台に、お客やお店のスタッフが繰り広げる音楽劇です。これらは、「アラカルト」という言葉の意味をうまく活用した例ですね。

「アラカルト」の例文

  • 妹は少食のため、コースでは食べきれないと思い、アラカルトで注文することにした。
  • メニューの多彩な料理に目移りをしてしまい、アラカルトにして同席者たちとシェアすることにした。
  • バレンタインの時期に販売されるアラカルトチョコレートを、自分用に購入した。
  • アラカルト方式を採用していた学部のため、兄は苦手な科目を受験しないで済んだ。

「アラカルト」の英語表現

アラカルト「à la carte(a la carte)」はフランス語のため、英語でそのまま使う場合と、別の単語におきかえて表す場合があります。例文を挙げてみましょう。

【例文1】
英文:We decided to dine à la carte.
訳文:アラカルトで食事をすることにしました。

【例文2】
英文:We decided to eat single item dishes.
訳文:アラカルトで料理を食べることにしました。

【例文3】
英文:Can we order individual dishes?
訳文:アラカルト料理を注文することができますか?

「アラカルト」を楽しむために

レストランなどにおいてアラカルトは、好きな料理を選べる、食事全体の量を調整しやすい点は大きなメリットといえます。逆にデメリットは、同じ料理・皿数だと、アラカルトはコースより値段が割高になりがちです。

「アラカルト」の注文のポイント

一般的に、レストランのメニューにあるアラカルトは、コースに比べひと皿の量が多めです。注文前に料理のボリュームを確認すると良いでしょう。また、コースにアラカルトを加えることも大抵はできます。

アラカルトでオーダーする場合でも、コースのような料理の流れ(おいしく食べるための順番)は大切です。前菜+メイン+デザートが基本的な食事の形式。お店側もそのような順番でサービスします。

はじめに全ての料理を注文するほうが良いですが、追加オーダーの場合でも、料理の流れを守ることはポイントです。基本的なことを知ったうえで、アラカルトを楽しんでくださいね。

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