「賛同」とは?意味や使い方を類語や例文を含めてご紹介

「賛同」は、会議などで頻繁に見聞きします。日常生活では少々堅苦しい響きですが、ビジネスにはつきものの言葉ですので、意味や使い方をしっかり理解して使いこなしましょう。今回は、「賛同」の意味と使い方を、実例や類語との比較などを交えてご紹介します。

目次

  1. 「賛同」の意味
  2. 「賛同」の使い方
  3. 「賛同」の類語
  4. 「ご賛同」について

「賛同」の意味

「賛同」とは、他者の意見、提言、説などに賛成・同意することという意味です。日常会話よりは、ビジネスや会議などの場において頻繁に用いられます。

「賛同」の使い方

  • A課長が提案した今回の販売企画は、すんなりと役員たちの賛同を得た。
  • 町内会の規約の一部変更に賛同頂ける場合は、挙手をお願いいたします。
  • 在庫を減らすという君の意見には賛同するが、販売数を上げねば、この赤字は解消しないよ。
  • B氏の被災地支援プロジェクトに賛同する人々が集い、NPOを設立することとなった。

「賛同」の類語

「賛同」とその類語は、「他者の意見などを受け入れ、認めること」という共通の意味をもちますが、それぞれに微妙な異なりを持ちます。代表的な類語とその使い方を挙げてみましょう。

「賛成」とは?

「賛成」とは、他者の意見や提案を、良いものであると認めることです。「賛同」が、賛成・同意し、共にそのことへのアクションを取る、というニュアンスがあるのに比べ、「賛成」は、単に意見としての賛意に留まるかもしれない(共にアクションを取る、とまではいかない可能性もある)若干軽いニュアンスです。

「賛同」でご紹介した、B氏の被災地支援プロジェクトの文例で、賛同する人々は共にNPOを設立することになります。しかし、単に「賛成」する側の人々は、NPOに参加せず見守るのみかもしれません。

(A男)

B氏の被災地支援プロジェクトには賛成だな。彼の生き方も好きだし、ぜひ頑張ってほしいと思っている。

「同意」とは?

「同意」とは、他者の意見や提案に、自分も同じ意見であると示すことです。「賛同」と共に「同」をもつ言葉ですので、ただの賛意より「共にアクションを起こす」ような強めのニュアンスをもちます。

(C子)

D子さんの、社内に保育所を併設するという提案に同意します。ぜひ、私にも手伝わせてください。

「支持」とは?

「支持」とは、他者の意見や提案に賛意を示し、支えることです。「賛同」「賛成」「同意」が、その対象とされる意見や提案への賛意の一時的な表明であるのに対し、「支持」は継続的に支えるというニュアンスを含んでいます。

例えば、選挙の立候補者E氏の公約に賛同したり、賛成したり、同意する人々は、選挙でE氏に投票する可能性がある、というレベルにとどまります。いっぽう、「支持」する人々は、「支持者」として共に選挙活動に加わるレベルでE氏を支える可能性があります。

(F男)

鈴木太郎氏の演説に心打たれて、支持することに決めた。勝手連として、ポスター貼りを手伝うつもりだよ。

「ご賛同」について

「賛同」は、「ご賛同」というかたちで見聞きすることが多い言葉です。なぜなら、ビジネスや会議の場などで使われる場合、敬語の「ご」を付ける場合が多いからです。

敬語の「ご」は、その時の状況によって尊敬語の「ご賛同」謙譲語の「ご賛同」に分かれます。同じ「ご」ゆえに紛らわしい点ですので、しっかりと区別して理解しましょう。

「ご賛同」の文例

尊敬語の「ご賛同」の文例を挙げてみます。

  • このたびは、当社の太陽光プロジェクトにご賛同くださり、まことにありがとうございました。
  • 当会の会費値上げは、過半数の会員様のご賛同を賜り、実施させて頂く運びとなりました。
  • 計画の早期からご賛同いただけて、感謝の気持ちでいっぱいです。

謙譲語の「ご賛同」の文例を挙げてみます。
  • 貴社の提携業務効率化のご提案にご賛同申し上げます。
  • こども食堂の運営計画は素晴らしいですね。ご賛同いたします。寄付のかたちで協力させてください。
  • あなたのご提案のコンセプトにはご賛同しますが、契約は別のこととご理解くださいませ。


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