「敵愾心」の意味と使用例
「敵愾心(てきがいしん)」とは、自分の敵に当たる相手に対して感じる憤りの気持ちや、敵視した相手と争って負かせようとする意気込みや反発する心の動きのことです。
相手に対する激しい闘争心のことをいうこともあり、「敵愾心を燃やす」・「敵愾心を抱く」・「敵愾心を煽る」のように使われます。
【例文】
- ずるいことをして勝った相手に敵愾心を燃やす。
- こちらは何の悪いこともしていないのに、勝手に敵愾心を抱かれても困るよね。
- 敵愾心を煽って、国民に不買運動をさせるのは愚かなことだ。
「愾」という漢字について
「敵愾心」の「愾」ですが、難しくてあまり見慣れない字ですね。音読みでは「ガイ・カイ・キ」、訓読みでは「なげ-く・いか-る」という読み方です。
「愾」には、「ため息(ため息をつくこと)・嘆く」などの他に「憤る・怒る・恨む」という意味があります。
「敵愾心」の「愾」は後者の字義として用いられ、相手に対する深い恨みを持ち憤慨している、強い憎しみを抱いているような様子を表しています。
「敵愾心」の類語
- 敵対心…相手を敵だとみなし、対抗する気持ちを持つ(例:部下に敵対心を持たれる)
- 闘争心…自ら進んで相手と競争したり、戦おうとしたりする心(例:闘争心を燃やして試合に挑む)
- 目の敵にする…強い憎しみの気持ちを持って相手を敵視する(例:近所の奥さんに目の敵にされている)
- 反目する…非常に仲が悪くお互いににらみ合う状態(例:両家は反目している)
「敵愾心」の反対語
- 友好…仲の良い友人のように親しいお付き合いをする(例:相手国とは友好関係にある)
- 敬意…相手に対して尊敬の気持ちを持つ(例:彼はライバルにも敬意を払う)