「散見」の意味
「散見」の意味は、以下の通りです。
- あちこちに見られること。
- ちらほら目につくこと。
「散」って「見」えるということで、「あちこちに見える」という意味になります。
「散見」の例文
「散見」の例文は、以下の通りです。
- 夜10時を過ぎ、閉店する店が散見される。
- あなたが提出した書類には、ミスが散見している。
- この筆者の独自性は、小説の中に散見される。
注意していただきたい点は、「散見」という言葉は物にしか使えないということです。「物が散見している」という使い方はできますが、「人が散見している」という使い方はできません。
ちなみに本来、「散見される」という表現は間違いとされていました。なぜなら「散見」の意味自体に「見られる」という意味が含まれているからです。「散見される」だと、「見られる+される」といったように意味が重複してしまいます。
しかし現在では「散見される」という使い方は、丁寧な意味を表す方法として容認されています。
「散見」の類義語
「散見」の類義語は、「往々(おうおう)」です。物事がしばしばあるさまを表し、「往々に見られる」「往々にしてある」などと使います。
ただし「往々」は、結果の善し悪しにかかわらない「散見」と違い、あまり好ましくない場合に用いられることの多い表現です。
たとえば「非行少年の姿は繁華街では往々に見られる」「万引きはどこの店舗でも往々にしてある」のように、「好ましくないことだがしばしばある」といったニュアンスでよく使われます。
「散見」の英語表現
「散見」を英語で表すと、以下のようになります。
- be already seen(すでに見られる)
- be still written(まだ書かれている)
英語にすると、主語に合わせて「見られる」「書かれる」といったように単語を分けて使う傾向があります。
- The name was already seen. (その名前は散見されていた。)
- When I was a child, the news was still written in many books. (私が子供の時、そのニュースはたくさんの本に散見していた。)