「ハレルヤ」という言葉の意味について解説します

「ハレルヤ(hallelujah) 」という言葉は知っていても、意味を問われると答えに詰まりませんか?ハレルヤ(hallelujah)とは、キリスト教で用いられる、「主を褒め讃えよ」という意味のヘブライ語です。今回は「ハレルヤ」の意味などを詳しく紹介します。

目次

  1. ハレルヤ(hallelujah)の意味
  2. 歌としての「ハレルヤ」
  3. 異なる読み方

ハレルヤ(hallelujah)の意味

「ハーレルヤ!ハーレルヤ!」と続いていく、心が高揚するようなコーラスを耳にしたことはありませんか?「ハレルヤ」とは、「主(神)を褒め讃えよ」という意味のヘブライ語です。

ユダヤ教、キリスト教に共通して用いられますが、神への賛美ですから、讃美歌のなかにも頻繁に登場します。

基本的に仏教の国である日本にあっても、多くの人の耳になじみがあるのは、讃美歌やさまざまな歌の歌詞として歌われているからかもしれませんね。

ユダヤ教における「ハレルヤ」

神エホバ(jehovah:ヤハウェともいう)を褒め讃えよ」、というヘブライ語「ハレルヤ」は、旧約聖書の詩篇に登場します。

「ハレルー」(褒め讃えよ)と、その目的語としての「ヤー」(ヤハウェの短縮語)で、ハレルヤとなります。

「ハレルヤ」で始まる詩篇が10篇、「ハレルヤ」で終わる詩篇が13篇ありますが、わけても「ハレルヤ詩篇」と呼ばれるのが詩篇113~118。ユダヤ教の過越祭では、各家庭の食卓で、食前に113~114を、食後に115~118を歌うことが習わしとされています。

キリスト教における「ハレルヤ」

元来ユダヤ教での祈りや礼拝音楽で唱えられていた「ハレルヤ」。キリスト教の教会においても用いられ始めたのは、4世紀ころという説があります。

ヤハウェは、ユダヤ教・キリスト教に共通する唯一神の名ですから、キリスト教の讃美歌や祈りにも「ハレルヤ」は頻繁に登場します。

イエス・キリストが、最後の晩餐の前に弟子と歌った讃美歌は「ハレルヤ」詩篇でした。十字架にかけられる前、父なる神(ヤハウェ)への賛美を歌ったというキリストの心に想いをいたせば、キリスト教徒ならずとも胸が熱くなるのではないでしょうか。

新約聖書においては、ヨハネの黙示録19章1節~6節に、4度「ハレルヤ」と記述されています。

歌としての「ハレルヤ」

たった四音に「主を褒め讃えよ」という、ユダヤ教・キリスト教の祈りのエッセンスがこもる「ハレルヤ」。その音の切れのよい響きにも、心の高揚や喜びを見出せるからでしょうか、讃美歌のみならず、さまざまな楽曲に用いられています。

ヘンデルの『救世主(メサイア)』

冒頭でも紹介した、「ハーレルヤ!ハーレルヤ!ハレルヤ、ハレルヤ、ハレールヤ!」と始まる、魂が震えるようなこのコーラスは、多くの人がご存知と思います。

これこそが、世界でもっとも有名なハレルヤ・コーラス。ヘンデル作曲の『メサイヤ』のなかで歌われます。ヘンデルは、黙示録19章4節を読んでインスピレーションを受け、このコーラスを作曲したと言われています。

世界で愛される楽曲『Hallelujah』

1984年、シンガーソングライターのレナード・コーエン(カナダ)による作詞・作曲・歌唱でリリースされた楽曲『Hallellujah』。1991年にジョン・ケイルがカバーすると、さらなる人気を集めました。

このジョン・ケイル版は、さまざまなアーティストがさらにカバーし、映画やドラマのBGMなどにもさかんに使われています。宗教上の讃美歌ではないジャンルにおいて、「ハレルヤ」がもっとも世界に知られた名曲です。

日本のミュージシャンによる楽曲

「ハレルヤ」を用いた楽曲は、現代日本のミュージックシーンでも複数登場します。元来が、神を賛美する言葉。どの歌も前向きで心励まされる歌詞とメロディーで創作されています。

そのうちのいくつかをご紹介いたしますので、心ふさぐ時などに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

  • 『VICTORY』(EXILE) :  サッカーのワールドカップ応援歌になった曲。「ハレルヤ!」の繰り返しで 心にも身体にも元気がみなぎってきます。
  • 『ハレルヤ!!!!!』(GReeeeN):  夏の晴れた日の心躍る気持ちを「ハレルヤ」に託した、楽しさがあふれる楽曲です。
  • 『雨のち晴レルヤ』(ゆず):  この曲も、「雨のち晴れ」に「ハレルヤ」をかけた、励ましに満ちた曲。NHKの朝のドラマ『ごちそうさん』の主題歌として、毎朝「ハレルヤ」という言葉がテレビから流れました。

異なる読み方

ヘブライ語では「ハレルヤ」と発音されますが、ラテン語読みをする時は、HallelujahのHを発音せずに「アレルヤ」となります。

日本のカトリック教会においては、アレルヤと発音しています。日本正教会は、ギリシャ語などの流れから「アリルイヤ」という発音を採用しているとのことです。

どんな読み方であれ、神への想いがこもった、宝のような言葉と言えましょう。

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