「老舗」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「老舗(しにせ)」とは、伝統・格式・信用がある繁盛店のことです。では、具体的にどういったお店が「老舗」と呼ばれているのでしょうか?実は、日本には世界最古の「老舗」企業も存在しています。この記事では、「老舗」の意味や使い方を類語を含めて詳しくご紹介しています。

目次

  1. 「老舗」の読み方
  2. 「老舗」の意味
  3. 「老舗」の語源
  4. 「老舗」の使い方
  5. 日本を代表する「老舗」
  6. 「老舗」の類語

「老舗」の読み方

miya_kumiさんの投稿
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「老舗」は、一般的には「しにせ」と読みます。「老舗」をそのまま音読みで「ろうほ」と読むことは間違いではありませんがほとんどありません。しかし、「しにせ」を「しみせ」と読むと間違いになりますのでご注意ください。

「老舗」の意味

「老舗」には主に3つの意味があります。

  1. 先祖代々の家業を守り継ぐこと。
  2. 伝統・格式・信用があり、繁盛(はんじょう)している店のこと。
  3. 商売・経営を通して顧客から信用を得ることや、それによって得られた顧客の信用・愛顧。

「老舗」と呼ばれる店舗や企業に具体的な基準は存在しません。ただ単に古い店という意味で使われているのではなく、顧客から「信用」されている商品や経営方針などがあり、その歴史がブランドとして定着している伝統ある繁盛店が「老舗」と呼ばれています。

一般的に「老舗」と聞くと、100年以上昔に創業したお店や日本の伝統文化を伝える商品を取り扱っているお店という印象がありますが、IT関連の業界や新しい分野の市場においては創業から5~10年程度でも「老舗」と呼ばれているようです。

「老舗」の語源

「しにせ(老舗)」は、「しにせる(為似せる・仕似せる)」という言葉の連用形が名詞化したものに、長い経験がある様子を表す「老」と店の意味の「舗」を当て字として使うようになったことが語源と言われています。「しにせる(為似せる・仕似せる)」には、以下の意味があります。
 

  1. 似せてする。まねる。
  2. 先祖代々の家業を守り継ぐこと。
  3. 長き期間商売をして信用を得ることと、資産をつくること。
  4. 仕事を覚えること。

「老舗」の使い方

「老舗」は、古くから創業しており、顧客から信用され愛されているお店を表す時に使われます。例文を見てみましょう。

「老舗」の例文

  • 金婚式に妻が大好きな文豪・川端康成が逗留していたことで有名な「老舗旅館」へ夫婦で旅行することが、妻へのささやかなプレゼントだ。
  • 30年前には売れないミュージシャンでいっぱいだった小さなライブハウスが、今では「老舗ライブハウス」として秘かなブームを呼んでいるらしい。
  • 根っからの甘党の父は、「老舗和菓子屋」の炭火焼のみたらし団子をつまみにして日本酒を飲む時間をこよなく愛していた。

日本を代表する「老舗」

日本を代表する「老舗」には、どの様なものがあるのでしょうか。

金剛組(こんごうぐみ:578年創業)

「金剛組」は、世界最古の企業としてギネスブックにも登録されている日本の建設会社です。聖徳太子の命を受けて百済から招かれた三人の工匠のひとり金剛重光が初代の創業者で、日本最古の官寺である四天王寺の建立に携わり、その後も社寺建設一筋を貫いています。

池坊華道会(いけのぼうかどうかい:587年創業)

一般財団法人池坊華道会(いけのぼうかどうかい)は、日本最古かつ日本最大の会員数を誇る華道会です。悪夢を見た聖徳太子が自らの護持仏である如意輪観音像を安置するために建立し、「生け花発祥の地」とされている六角堂(正式名称:紫雲山頂法寺)の住職が、代々池坊の家元を務めています。

慶雲館(けいうんかん:705年創業)

山梨県の西山温泉にある「慶雲館」は、ギネスに世界最古の宿泊施設として認定されている老舗旅館です。周囲を南アルプスなどの山々に囲まれた山間部に位置しており、古くは武田信玄や徳川家康が訪れたと言われています。

「老舗」の類語

「老舗」という言葉の類語には、「伝統がある」「格式がある」「歴史がある」などの言葉が当てはまります。また、意味は違いますが同じようなニュアンスを持ち合わせている言葉として、「名門」「元祖」「古株」「本家本元」などがあります。


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