「.com(ドットコム)」とは?
「.com(ドットコム)」とは、インターネット上のドメイン名のひとつで、国や分野を問わず、世界中で最も多く使用されているドメインです。有名な例としては、「amazon.com」や「youtube.com」などが挙げられます。
「.com」の由来は?
「.com」は、"commercial"(コマーシャル)を略したものです。その意味は「商業の、商業に関する」という英語の形容詞であり、営利企業や商品サービス全般のことを表しています。
テレビやラジオの番組中に挿入される「コマーシャル」(CM)と由来は同じであり、短い広告放送を通して企業や商品を宣伝する「商業上の」コンテンツであるため、こう呼ばれています。
そもそも「ドメイン」とは何か?
「ドメイン」とは、インターネット上における「住所」のようなものです。ひとつひとつのウェブサイトはその住所に建てられた「家」と考えることができ、そこに手紙を届けることを考えた時、宛先を書く際に必要となるのがドメイン名です。
さらに、その家に「届ける方法」「届けたい階、部屋」まで書き加えた文字列が「URL」と呼ばれます。まず「家」を特定できなければ「階、部屋」も指定しようがないため、URLには必ずドメイン名が含まれることになります。
皆さんが今まさにご覧になっているこのサイト「word-dictionary.jp」を例にとりますと、次のように整理することができます。
- word-dictionary.jp ←ドメイン名=「住所」
- https://word-dictionary.jp ←「届ける方法」を加えたURL
- https://word-dictionary.jp/posts/1801 ←「階、部屋」を加えたURL
「.com」はトップレベルドメイン
「ドメイン」は住所のようなものと説明しましたが、「.com」はドメインの中でもさらに「トップレベルドメイン」(TLD)と分類される一群にあります。
現実の住所も「日本-〇〇県-△△市-□□町」のようにいくつかの区分によって整理されていますが、ドメインにも同じ仕組みがあり、主に「国家」や「分野別」の大きな区分がトップレベルドメインと呼ばれています。
ドメイン「word-dictionary.jp」の例では、末尾「.jp」の部分が「日本」を意味するトップレベルドメインです。
さまざまなドメイン
インターネット上の場所にはすべて住所があるため、ドメインは数え切れないほどありますが、そのうち代表的なもの・特徴的なものを、「.com」含めていくつかご紹介します。
分野別トップレベルドメイン(gTLD)
「分野別トップレベルドメイン」(generic TLD)は、世界共通で誰でも登録できるドメインです。分野別という名称ですが、ネット上で分野上の厳密な線引きを行うことは困難であるため、現代では「汎用の」ドメインとして扱うのが一般的です。
- 「.com」
- 「.net」
- 「.org」
国別トップレベルドメイン(ccTLD)
「国別トップレベルドメイン」(country code TLD)は、国家に割り振られたドメインです。国ごとに利用条件が異なり、基本的には「その国家に実体があること」が取得条件となっている場合が多くなっています。
- 「.jp」
- 「.tv」
属性型ドメイン名
属性型ドメイン名とは、トップレベルドメインに次ぐ分類である「セカンドレベルドメイン」によって組織やサービスを限定するドメインの形です。「.jp」を例に、いくつか有名なものをご紹介します。
- 「.co.jp」
- 「.ne.jp」
- 「.go.jp」
自分も「〇〇〇.com」を使いたい!
「.com」は世界に開かれたドメインとなっていますので、個人からでも特に利用条件なく取得することができます。収益を考えていない個人の日記サイトなどでもOKです。
ただし、「住所」にあたるドメインが二重三重に存在すると大変な混乱が起こってしまうことから、ドメインの登録には「レジストラ」と呼ばれる業者に依頼する必要があり、使用者はレジストラにドメインの登録料や維持費を支払う必要があります。
「.com」は広く普及しているドメインですので、比較的安価で登録可能となっていますが、費用がかかることは確かですので、自分がそのドメインを使って何をしたいのか、計画性をもって登録することが重要です。
「.com」まとめ
~第14回 サラリーマン川柳 第1位作品~
「.com」はインターネット黎明期から存在するドメインであるため、「先進的・ハイテク」というイメージが色濃く、日本でもITにうとい上司を揶揄(やゆ)する川柳が生まれるなど、IT世界の代名詞的存在でした。「アマゾン・ドット・コム」など、「.com」まで含めて社名としている企業も象徴的ですね。
インターネットが身近なものとなった現在ではかつてほど「先進的・ハイテク」というイメージはありませんが、今でも代名詞的なドメインであることは間違いなく、これからも世界中で広く利用され続けるでしょう。