「排斥」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「排斥」という言葉をご存知でしょうか。何となく知っている方は多くても、日常生活で使う機会は、少なめかと思います。何かを退けるようなニュアンスを持つ言葉です。ここではそんな「排斥」の意味や使い方などを、類義語も含め、順々に紹介していきます。

目次

  1. 「排斥」の読み方
  2. 「排斥」の意味
  3. 「排斥」の使い方
  4. 「排斥」の類義語
  5. 「排斥」と反対の意味を持つ言葉

「排斥」の読み方

まず「排斥」は、「はいせき」と読みます。「排」も「斥」も義務教育で言えば、中学校で習う漢字ですね。「斥」は「斤」と間違えやすい字なので、気をつけましょう。

「排斥」の意味

「排斥」とは、受け入れがたいものとして拒み、押しのけたり、退けることを表します。補足としてここでの退けるは「しりぞける」と読み、後ろに下がらせることや、否定的な態度を取ることを意味します。

この言葉は仲間外れ、若者的な表現だとハブるようなニュアンスを含んでいます。押しのけるとは実際に手で押すことに限らず、たとえば「あいつウザくない?」と言葉や雰囲気で、誰かをグループから外すようなことも表します。

ちなみに「排」の字も「斥」の字も、押しのけるや退けるなどの意味を持っています。つまり「排斥」は似た意味の字を組み合わせることで、そういう部分を強調しているんですね。

「排斥」の使い方

「排斥」は「排斥によって~」など名詞としても使われますが、どちらかと言えば「する」などと組み合わせ、動詞としてサ行変格活用されることが多めかもしれません。

たとえば大量の服があったとして、「赤色の服を排斥する」と使えば、「赤色の服を拒み、押しのける」というような意味になります。これは「赤色の服は好ましくない、容認できないから」といったニュアンスです。ただ選ぶこととは、少し違っていますね。

一方で名詞として使う場合、「排斥に気づく」や、「これは排斥と呼ばれる行為だ」のような使い方があります。

「排斥」の例文

  • 彼を仲間内から排斥したい
  • 海外の商品を排斥する
  • こうなれば、排斥せざるを得ない
  • 身勝手な排斥は見過ごせません

「排斥」の類義語

「排斥」の類義語には、「排除」、「排他」、「拒絶」、「追出」などがあります。

「排除」について

「排除(はいじょ)」とは、押しのけてそこから除くことを表します。「排斥」と非常に似ている意味の言葉です。

違いとして「排除」にはそこから除くという意味が入っているので、積極的に押しのけるというか、「排斥」よりも押しのけるニュアンスは強めです。

たとえば「彼を排斥する」と「彼を排除する」を比べると、後者は「自分から積極的に取り除きにいく」という感じで、ハブるとは少し違っています。

「排他」について

「排他(はいた)」とは、自分の仲間以外の者を退けること、排斥することを表します。この言葉は「的」と組み合わせ、「排他的」と使われることが多めです。

たとえば「排他的なグループ」は、「身内以外はお断り、他人を拒むようなグループ」を表します。「排斥」と意味は似ていますが、使い方は割と違っていますね。他には「排他主義」や「排他精神」のような表現もあります。

「拒絶」について

「拒絶(きょぜつ)」とは、相手の要求や頼みを断ることや、受け付けないことを表します。「排斥」と比べると「拒絶」は拒むことに限定されていて、「嫌だ、無理だ」といったニュアンスを含んでいます。使い方としては「頼み事を拒絶された」や、「相手の要望を拒絶する」などのように用いられます。

「追出」について

「追出(ついしゅつ)」とは、追い出すことや追放することを表します。仲間外れという意味でしたら、「彼女を排斥する」は、「彼女を追出する」と言い換えられます。

「排斥」と反対の意味を持つ言葉

「排斥」と反対の意味を持つ言葉としては、「受容」や「融和」などが挙げられます。

「受容」について

「受容(じゅよう)」とは、受け入れることや取り入れることを表します。「排斥」の意味を踏まえると、まさに対照的ですね。使い方としては「海外の文化を受容する」や、「性」と組み合わせ、「受容性」などの形で用いられます。

「融和」について

「融和(ゆうわ)」とは、打ち解けて仲良くすることや、対立的な要素がなくなり、調和することを表します。とりわけ人に対して、仲良くなった相手のことは「排斥」しないでしょうし、そういう意味で「排斥」からは掛け離れた言葉です。


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