「猫」とは?「かつおぶし」や「にぼし」との関係も踏まえてご紹介

「猫にかつおぶし」は「危険なことをする」という意味です。猫の好物であるかつおぶしを近くに置くと猫に食べられてしまうからです。しかし、猫は腎臓が弱い生き物ですので、ミネラルの多いかつおぶしやにぼしを多く与えてはいけません。

目次

  1. 「猫」とは
  2. ことわざ「猫にかつおぶし」とは?
  3. 「猫」に「かつおぶし」や「にぼし」を与えると?
  4. 「猫」に与えてもよいかつおぶしの量
  5. 「猫」に与えてはいけないもの

「猫」とは

猫は食肉目ネコ科の総称ですが、多くの場合ペットとして飼われているイエネコを指します。この記事でもイエネコに絞って説明します。

猫は食肉目で、肉類を好んで食べます。特に海に囲まれた日本では魚を好んで食べ、中でもかつおぶしとにぼしが好物といわれてきました。

猫という名前の「ね」は鳴き声から、「こ」はかわいいものに対して使われる接尾語とも言われますが、「良く寝る子」から「寝る子」になり、「猫」になったという説もあります。

ことわざ「猫にかつおぶし」とは?

「猫にかつおぶし」は「危険なことをする」や「油断できないことをする」という意味のことわざです。かつおぶしは猫の好物です。そんなものを猫の近くに置くと、当然猫は食べてしまいます。そこから、過ちを犯すもとという意味で使われるようになりました。

英語では同じ意味で「set the wolf to keep the sheep.」ということわざがあります。意味は「オオカミに羊の番をさせる」です。

【使用例】

  • 「ダイエットのために運動するのはいいけれど、近くに飲食店の多いあのジムにいくのは猫にかつおぶしじゃないかな。」
  • ギャンブル好きの夫に財布を任せるのは猫にかつおぶしを与えるようなものだ。
  • 猫にかつおぶしという言葉があるが、兄にとってのお酒がまさにその関係だ。

「猫」に「かつおぶし」や「にぼし」を与えると?

猫にかつおぶしやにぼしを与えるのは禁止ではありません。しかし、かつおぶしやにぼしはミネラルが多く、与えすぎると尿路結石のリスクを高めます

「猫」はあまり水を飲まない?

「猫」のルーツはエジプトと言われています。気温が高く、乾燥した地域ですね。日本と違い、容易には水が手に入りません。そのような地域に適応しているため、猫は飲む水の量が少なくて済みます。

飲む量が少ない分、体の中の水の量も少なくなります。そして、ミネラルは水に溶けて体中を巡っています。そのため、少しミネラルを取りすぎただけでも、水とミネラルのバランスは崩れてしまいます

水とミネラルのバランスが崩れると?

また、体の中の水を無駄にしないために、猫は高濃度の尿を少量だけ排出します。尿は低濃度でつくるよりも高濃度でつくる方が複雑で、腎臓に大きな負担がかかります。

もし水とミネラルのバランスが崩れた場合、もっとも大きなダメージを受けるのは腎臓です。よって、ミネラルを取りすぎると尿路結石のリスクが高くなります。

同じ理由で、味の濃い食品やその他のミネラルの多い食品も与えない方が良いと言えます。

「猫」に与えてもよいかつおぶしの量

では、猫がかつおぶしやにぼしを欲しがる時はどの程度なら与えてもよいのでしょうか。

結論から言えば、猫用のかつおぶしやにぼしが市販されているので、そちらをパッケージに書かれている適量与えることが望ましい人間用のかつおぶしは1gでも猫に与えない方がいいとなります。

もちろん個体差があるのでケースバイケースで、量を調整する必要はありますが、猫の食べ物についてよく言われる「人間の食べ物はあたえない」という原則どおりです。

「猫」に与えてはいけないもの

猫に与えてはいけない食べ物はかつおぶしやにぼし以外にもいくつかあります。ここでは特に注意が必要なもののみを取り上げます。

チョコレート、カカオ

チョコレートやココアなどカカオが原料の食品にはテオブロミンという成分が含まれています。このテオブロミンは猫に中毒を引き起します。おう吐や興奮などの症状が見られ、最悪死に至ります。

ネギ類

猫にとって最も危険な食品の一つがネギ類です。長ネギだけでなく、玉ねぎ、にんにく、ラッキョウなども厳禁です。

これらの食品を摂取すると「溶血性貧血」を引き起こします。「溶血性貧血」はただの貧血ではなく、赤血球そのものが変形・変性する病です。人間でも見られます。

原因となる成分は「有機チオ硫酸化合物」と考えられています。最悪の場合死に至るので、速やかに吐かせる必要があります。

ナス

ナスは2つの理由から与えてはいけないと言われています。

1つ目の理由はミネラルが多いことです。ナスや春菊、タケノコなど灰汁(あく)が出る野菜は与えない方が良いと言われています。この灰汁はミネラルの塊です。ということはそれだけミネラルが多い野菜ということですね。

2つ目の理由はアルカロイドが含まれているためです。人間でもそうですが、アルカロイドは様々な影響を与えます。元々ナス科には有毒な植物が多く、現在食べれられているジャガイモやトマトも食糧難で食べるものがない時に食べたのが始まりとされています。

エビやカニ、タコやイカ、貝類

エビやカニなどの海産物ビタミンB1を壊す酵素を持っています。そして猫はビタミンB1を作ることができません。よって、すぐに死ぬほど危険ではないけれど、与えない方が良い食品と言えます。タコやイカも同様です。

また、貝類には有毒なピロフェオホルバイドαという成分があります。こちらは光過敏になり、体毛に追われていない耳がかゆくなり、取れてしまうといわれています。


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