「ちな」「ちなみに」の意味
「ちな」とは一般的に、「ちなみに」の略語として使用されています。「ちなみに」という言葉なら、誰でも使ったことがあるのではないでしょうか?
「ちなみに」とは、話の本筋に関連したことを言い添えるときに使う接続詞です。使用例は以下の通り。
「~以上が今日の課題です。ちなみに期限は明後日までなので、忘れずにやってくるように。」
話の本筋は「今日の課題について」で、その「期限」を言い添えるために使用されていることがわかります。
「ちな」の語源とは?
はじめて「ちな」が使用されるようになったとされるのが、当時の2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)における「なんでも実況J(通称なんJ)」です。
当時野球実況が多かった「なんでも実況J」では、「ちなみに東京ヤクルトスワローズのファンだけど」を「ちなヤク」と略して表記していました。
その「ちな」だけが若者の間で広く認知され、現在のように「ちな」のみで使用されるようになったのです。
「ちな」の使い方
野球実況での使い方
「ちな」がもとは「なんでも実況J」の野球実況で使われていた言葉であることは前述の通りですが、これはもちろん現在でも使用されています。
「ちなD」=「ちなみに中日ドラゴンファン」
「ちな巨」=「ちなみに巨人ファン」
「ちな虎」=「ちなみに阪神タイガースファン」
SNSやネット掲示板では書き出しに自己紹介として使われることが多いようです。
通常の会話での使い方
多くの人がネットで目にするのが、こちらの使い方ではないでしょうか。例文は以下の通りです。
「数学35点だった~」
「ちな、私28点www」
こちらの例文では、友人同士で数学のテストの点数を比較する際に「ちなみに」と同じ意味・使い方がされています。
「ちなデブ、来週からダイエットします!」
こちらの例文は、「ちなヤク」などと同じように「ちなみにデブ」を略しています。略さずにひらくと、「ちなみにデブ、来週からダイエットします!」となりますが、「ちなみに」を使うには少々唐突なように思えます。
このように、若者たちの間では「ちなみに」のように話の本筋に関連する話題に言い添える場合のほか、文章の書き出しにで自分の状況を説明する場合にも使用されていることがわかります。
「ちな」使用上の注意
ネット掲示板からはじまり、今では多くの若者が使用する「ちな」という言葉ですが、その使い方によっては人に不快感を与えてしまうことがあるようです。
その根拠となるのが、2015年にチェンジフィールドによってモバイル懸賞サイト「ここワン」の会員1,750人を対象に行われた「言葉に関するアンケート」の結果です。
「インターネットで目にする言葉のうち、イラッとくるもの」という質問に対するの回答では、「激おこぷんぷん丸」や「とりま」に並んで「ちな」が女性2位、男性3位とかなりの上位に。
多くの人が使用している一方、不快に感じている人も多くいることがわかります。使用する際には十分気をつけましょう。
「ちな」に似た使い方の若者言葉
とりま
「とりま」とは、「とりあえず、まあ」の略です。こちらは「ちな」と異なり、文章の初めにくることがほとんどであり、かつ口語でもよく使用されているようです。
「とりまビールで!」や「とりま11時集合ね」のように、親しい間柄やくだけた雰囲気の場で使われることが多いです。
そそ
「そそ」は、「そうそう」という同意の意味を表す言葉の略語です。こちらも若者の間でよく使われている略語です。口語で使用する分にはニュアンスも伝わりやすいですが、文章で送る際には伝わらないこともありますので、要注意です。