「万象」とは?意味や使い方をご紹介

「万象」とは、「あらゆる事物」のという意味です。一般的には「ばんしょう」と読みますが、「ばんぞう」「まんぞう」と読むこともあります。よく見かける「万象」ですが、あまり会話で使うことはありませんね。本記事では「万象」の意味と使い方をご紹介します。

目次

  1. 万象の意味とは
  2. 万象の使い方
  3. 万象の類語
  4. 万象を含む四字熟語
  5. 万とは
  6. 象とは
  7. 万象はカッコいい言葉

万象の意味とは

  • あらゆる事物。
  • あらゆる現象。
  • 様々な形。形あるものすべて。
万象の意味は上記のとおりで、身近にある物から宇宙間までの全部を表します。「ばんぞう」「まんぞう」と読むこともありますが、一般的には「ばんしょう」と読まれます。

万象の使い方

  • 自然界の万象について、解き明かされていない謎はいまだにたくさんある。
  • 偉大な画家は万象を描こうと切望したに違いない。
  • 時を超えて存在する万象の景色は、神々しいほど美しく人々の心を感動させている。
  • いつも万象に感謝する気持ちを持っていこう。
「万象」は、広大な印象が強い言葉です。目に見えるものから、見えないものまでを含んでいるので、使い方を色々考えてみるのもいいですね。

万物との違い

万象と万物の違いを皆さんはご存知ですか。「万物」とは宇宙に存在するあらゆる物を意味します。

これに対して、「万象」はあらゆる物とすべての現象を意味します。「万象」は「万物」を含んでいるという訳です。表現の規模は「万象」のほうが広範囲だと言えますね。

万象の類語

  • 生きとし生けるもの。
  • ありとあらゆるもの。
  • すべて。
  • 万端。
上記は万象の類語ですが、万象に比べてやや規模が小さくなる印象です。

万象を含む四字熟語

森羅万象「しんらばんしょう」:宇宙間に数限りなく存在する一切の物事。万物。「森羅」とは、樹木が茂り連なることから転じて、「無数に並び連なること。天地の間に存在するもろもろのもの」です。

  • どんなに偉大な科学者でも森羅万象に通じることは不可能だ。
天地万象「てんちばんしょう」:この世に存在するすべてのものや現象のこと。「天地」とは、天と地から転じて、「世界、世の中」の意味です。
  • 天地万象が崩れるほどの悲しみを感じて、人生を悲観した。

万とは

「万」とは、「まん」「ばん」「よろず(表記外読み)」と読みます。意味は以下の通りです。

  • 千の10倍:「数万」「十万」など
  • 非常に多くの数:「万病」など
  • すべてのこと:「万国」「万難」「万能」など
  • 種類や形がさまざまであること:「万屋(よろずや)」「八百万神(やおよろずのかみ)」など

万を使った四字熟語

千客万来「せんきゃくばんらい」:多数の客が入れ替わり立ち替わり来て絶え間が無いこと。

  • 千客万来の大繁盛店。
千差万別「せんさばんべつ」:種々さまざまな違いがあること。多くの差異があるさま。
  • 会議での意見は千差万別だったが、内容が豊富で良い結果が出せた。
迷惑千万「めいわくせんばん」:非常に迷惑なこと。
  • 友人が、図書館で大きな声で騒ぐグループに迷惑千万だと怒っていた。
いずれもよく聞く四字熟語ですね。しっかりと意味がわかっていると使いやすいのではないでしょうか。ぜひ会話でも使って下さい。

象とは

象とは、「しょう」「ぞう」「かたどる」と読みます。意味は

  • 物の形。目に見えるすがた:「印象」「具象」「気象」など。
  • 物の形をかたどる:「象形文字」「象徴」など。
  • 陸上の動物のうちで最も大きい獣。

象を使った四字熟語

有象無象「うぞうむぞう」:種々雑多なくだらない人間や物。

  • この街には有象無象が溢れているが、みんな楽しそうに暮らしている。
心象風景「しんしょうふうけい」:具体的な情景として心の中に描き出されたもの。経験や感覚、感情などが元になって生み出される風景。
  • 私の心象風景は、弟とかけっこしているレンゲ畑です。
印象主義「いんしょうしゅぎ」:対象となる事物が作家に与える印象を強調して描写すべきである、とする芸術上の主義。
  • 彼のコレクションは印象主義の作品が多い。

万象はカッコいい言葉

万象の持つ意味と響きから、多くのアーティストたちが使っていますね。タイトルや登場人物、決め台詞など、さまざまなものに万象が用いられています。

  • 万象の奇夜:歌手・平沢進の曲タイトル
  • 万象の蒼角:ゲーム『グランブルーファンタジー』のアイテム名
  • 万象学:占い術「自分の持ったエネルギー値で占うもの」
  • 万象天引:漫画『ナルト』忍術名
ほんの一部をご紹介しましたが、皆さんはいくつ知っていましたか。この他にもまだたくさんあって、万象が「カッコいい」日本語として、現代に浸透していることがわかります。

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