「orz」の意味
「orz」は、顔文字などのプレーンテキストで構成されるアスキーアート(AA)の一つで、手と膝を地面についてうなだれている人を指します。「orz」の「o」が頭、「r」が腕と上体、「z」が膝をついた下肢を表しています。意味としては、落胆や絶望、がっくりといったような意味合いを示します。また、跪いているようにも見えるため、深い敬意や屈服を表すこともあります。
ちなみに、「orz」というアスキーアートは日本発祥ですが、ルーマニア語ではorzは大麦を意味しているそうです。
「orz」の使い方
「orz」は、顔文字と同じように、単独や文章の末尾につけて落胆や絶望の感情あるいは敬意・屈服を表します。
使用例)
「2時間並んだのに、自分の前で完売しちゃった…orz」
「明日のテスト、全然対策してないorz」
「私に従いなさい!」「orz orz orz」
といったような具合です。
3つ目の跪くような使い方は稀で、日常的なシーンでは、落胆や絶望という意味合いで使われることの方が一般的です。ただし、失敗をフォローしてもらった時などに、「本当にありがとうございますorz」といったような使い方はどちらの意味ともとることができます。
「orz」の由来
「orz」の由来は、2002年頃の「TECHSIDE」という個人ニュースサイト兼コミュニティサイトが発祥であるとされています。サイト内の質問に答える掲示板で、ケーブルカバーに関する質問のなかで、ケーブルとカバーを「_| ̄|○」と表したところ、それが跪いてうなだれている人に見えると話題になりました。それを受け、同サイトの別ページでも話題となり、それが様々な形に派生しながらインターネット上で使われるようになっていきました。
その後、「_| ̄|○」から派生した類似アスキーアートの中で、アルファベットのみでより簡単に表すことのできる「orz」が主流となりました。2004年以降には、台湾、香港、中国へとその使用域は拡大しています。
「orz」の呼称
「orz」とその派生語は声に出さない文化の中で形成されてきたので、明確な呼称は存在しませんが、いくつかの名称が提唱されていますので、それを紹介します。
失意体前屈
「失意泰然」と「立位体前屈」をもじったものです。一時期はこの「失意体前屈」が「orz」の呼称となっていました。
オーアールゼット、オルズ、オーズ、オルツ
順に、「orz」をアルファベット、ローマ字、英語風、ドイツ語風に読んだものです。
がっかり、がっくり、ガックシなど
イメージをそのまま当てはめて呼んだ名称です。
オリザノール
2010年10月、インターネット掲示板「2ちゃんねる」内で提唱されました。「γ-オリザノール」の成分表記が「γ-Orz」であるため、「orz」も「オリザノール」と呼ぶことが提案されましたが、定着はしませんでした。
「orz」と同様のアスキーアート
前述したとおり、「orz」には「_| ̄|○」から派生した様々なアスキーアートが存在します。現在では「orz」が主流ですが、文字や大きさ、向きなど、人それぞれの好みによりますので、特に正解はありません。ここでは、一部ではありますが、「orz」と同様に「_| ̄|○」から派生した様々なアスキーアートをご紹介します。
・左向き
「○| ̄|_」
「OTL」
「OTZ」
「orz」
「or2」
「on」
・右向き
「_| ̄|○」
「STO」
「sto」
「szo」
「no」
他にも、上下が逆さまになった「 ̄|_|○」「OLS」や、数人が集まって同じようにうなだれているアスキーアートや、リーゼントを表す「prz」、妊婦を表す「orQ」などのユニークな派生も存在します。中国語圏では、さらに派生して、頭の部分に表情をつけた「囧rz」という表現もあるようです。