「検討」の意味
「検」はしらべる、とりしらべる、「討」はきわめる、問いただす、の意味があります。つまり、「検討」とは、物事をいろいろな面から詳しく調べ、よしあしを考えることです。
「検討」の同音異義語と類語
「検討」と「見当」の違い
「検討」と「見当」では意味が異なります。「見当」の主な意味は、⓵見込み、予想 ⓶大体の方向・方角 ⓷~程度、で、以下のように用いられます。
- 今後どうなるか全く見当がつかない。
- 彼の家はこの見当だろう。
- 5万円見当の謝礼を頂いた。
「検討」のその他の同音異義語
- 健闘
- 拳闘
- 献灯
- 県東
「検討」の類義語
- 吟味
- 考慮
- 考察
- 熟思
- 思案
- 調査
- 解析
- 査定
- 一考
- 斟酌(しんしゃく)
- 考える
- 調べる
- 取り調べる
- 慮る(おもんばかる)
- 案じる
「検討」の使用例(一般)
- 我が家の冷蔵庫の買い替えを検討したい。
- 今回の災害について今後の対応を検討する。
- それは今後の検討課題としたい。
- 異なる角度から問題を検討してみようじゃないか。
- 仕様の変更が可能かどうか検討中です。
- その件について前向きに検討すると答弁した。
- 彼女の意見は深く検討してみる価値がある。
- いくつかのプランを比較検討する。
- 税制に関する調査検討機関を設ける。
「検討」の使用例(ビジネス)
商談相手に向かって「検討してほしい」と言う場合
- 「ご検討ください」
- 「ご検討をお願いします。」
- 「よろしくご検討願います」
- 「ご検討していただけないでしょうか。」
以下はより丁寧な表現です。
- 「ご検討くださいますようお願い申し上げます」
- 「ご検討のほど、よろしくお願いいたします。」
- 「ご検討していただければ幸いです。」
補足ですが、「よろしく」を用いた場合は「お願いします/お願いいたします」と締めくくるほうが良いという意見もあります。つまり、「よろしくご検討ください」より「よろしくご検討のほど、お願いします。」を使うほうが良いということです。
商談相手が「検討する」という場合
注意すべきは、ビジネスで「検討する」という場合、「実際によく調べて考えてみます」という意味と、実はあまり案件について乗り気でなく、「単なる断り文句である」場合があるということです。
- 「検討しておきます。」
- 「検討してみましょう。」
- 「検討させてください。」
- 「検討させていただきます。」
- 「前向きに検討します」(商談成立の可能性は少し広がります。)
「検討する」の言い換え例
- 「その件についてはよく考えてみます。」
- 「よく調べたうえでご返答します。」
- 「一考したうえでご返答します。」
- 「ご一考のほど、よろしくお願いいたします。
- 「ご一考願えれば幸いです。」
「検討」の英語表現(日英対照)
検討を英語で言い換える場合、「think about ~」や「consider ~」をよく使います。
- I will think about your proposal.(お申し出の件について検討します。)
- Let me think about it.(その件については検討させてください。)
- I will consider which way is better.(どちらの方法がより良いのか検討してみます。)
- I'm considering buying a new refrigerator. (新しい冷蔵庫の購入を検討しています。)
まとめ
「検討」は便利な言葉です。何か商品を購入するときや商談の中で、相手に向かって「検討する」と言うことで一時的に結論を先送りし、熟考した後で決めることができます。その場の雰囲気で契約するなど、衝動買いを避けるためにも、本当に自分に必要なものかどうか「検討する」時間を持ちたいものです。