「尚早」とは?意味や使い方をご紹介

「尚早」という言葉を聞いたことがあるのでしょうか。日常の言葉で「尚早」を単体で使用することはあまりありませんが、「時期尚早」などの慣用句としては耳にしたことがある人も多いでしょう。ここでは、「尚早」の意味や使い方を正しく紹介します。

目次

  1. 「尚早」の意味
  2. 「尚早」の使い方
  3. 「尚早」の類語

「尚早」の意味

「尚早」とは「しょうそう」と読みます。

「尚」は音読で「ショウ」、訓読で「たっとぶ、なお」と読むことができ、意味としては「希望する」、「好む」、「なお、そのうえ」などがあります。

「早」は音読で「ソウ」、「サッ」、訓読で「はや(い)」、「さ」などの読み方がある。意味としては「ある時間よりも早い」、「時間をおかないさま」を表しています。

この二つの言葉を合わせて、「尚早」は「そのことをするには、まだ早すぎること」を表しています。

「時期尚早」

「尚早」を含んだ四字熟語に「時期尚早」があります。「尚早」に「時期」という言葉を合わせたもので、意味は「そのことをやるにはまだ早い時期」ということです。

「尚早」単体よりは「時期尚早」という言葉を使うことが多いので覚えておきましょう。

「時期尚早」の誤用

「時期尚早」は良く使われる言葉ですが、誤用がたくさん見られます。主な誤用としてあるのが「時期早々」や、「時期早尚」があります。

このような誤用はよく耳にしますが、「早尚(そうしょう)」という言葉はそもそもないので完全に間違った使い方になります。

そして「早々」は「急ぐ様子、間もなく」ということを意味しています。「時期」という言葉と組み合わせても意味が通じなくなるので「尚早」が正しくなります。

この二つの間違いは頻繁に発生しやすいですし、間違えてしまうと全く意味が通らなくなるのでしっかりと注意することが大事になります。

「尚早」の使い方

「尚早」はまだまだ早すぎるという時に使う言葉で、基本的にはいい意味としては使いません。目上の人に使用すると、場合によっては、失礼にあたりますので、気を付けましょう。

「尚早」の例文

  • その技術を教えるのには尚早だ
  • 今選挙するのは時期尚早だ
  • 時期尚早のうちに行われた試合は無効だ

「尚早」の類語

「尚早」という言葉には、似たような意味を持つ言葉があります。ここでは「尚早」の類語を紹介していきます。

「早計(そうけい)」

「早計」は「早まった計画」や、「軽率な考え」を意味しています。早すぎるという意味の点では同じ意味を持っています。

「早計」はどちらかというと、計画や作戦などに用いられることが多く、時期などに用いられる事はありません。

例文

  • 不可能と決めつけるのは早計だ
  • ここでやめるのは早計だ
  • 早計な決断は後で痛い目に合う

「拙速(せっそく)」

「拙速」は「やり方が下手でも、仕上がりがはやいこと」を意味しています。早いという観点では同じ意味を持っています。

しかし「拙速」は完成しているという点で少し違うので使い分けることが必要になります。

例文

  • アイデアは良いが、拙速である
  • ミーティングが全体的に拙速なので、もう一度検討しよう
  • 拙速すぎて綺麗でないのでやり直してくれ

「機が熟していない」

「機が熟していない」は「物事を行う際にまだその時期に達していない」という意味になります。意味合いとしては「尚早」とかなり似たような意味になります。

「機が熟していない」は「機が熟す」という意味の否定語になります。もともとは「機が熟す」という言葉があるということを知っておきましょう。

例文

  • 頭の中で構成は出来上がっているが、それを実現するにはまだ機が熟していない
  • 大勢の前で話すほどには機が熟していない
  • 機が熟していないからまだやる気にならない
  • 機が熟したら話すから待っといてくれ

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