「温厚」とは?意味や使い方をご紹介

「温厚」という言葉を聞いたことがありますか。日常会話ではあまり耳にすることはない言葉ですが、知っている、聞いたことがある人は多いでしょう。しかし、その正しい意味は理解していますか。ここでは、「温厚」の意味や使い方、例文を併せて紹介します。

目次

  1. 「温厚」とは
  2. 「温厚」の意味
  3. 「温厚」の使い方
  4. 「温厚」の類語
  5. 「温厚」な人の特徴

「温厚」とは

「温厚な人」「温厚な性格」というような使われ方をします。人の性格を表す言葉です。なんとなく良いイメージを持っている人が多いであろうこの言葉ですが、本当のところはどうなんでしょうか。

「温厚」の意味

「温厚」とは「おんこう」と読みます。「温」の音読みの「おん」と、「厚」の音読みの「こう」を合わせた言葉です。

漢字の「温」には、「あたたかい」の意味のほかにも、「おだやか、心がやさしい」という意味があります。「厚」は「あつい、豊かである」という意味があります。つまり、「温厚」とは、「性格や性質が穏やかなさま」という意味を表しています。

「温厚篤実」

「温厚」を含んだ四字熟語に「温厚篤実」があります。これは、「温厚」と同様に人の性格を表す言葉です。「温厚篤実」は「性格が穏やかで、誠実で情が深い」という意味です。「温厚」とあわせて覚えておくと便利でしょう。

「温厚」の使い方

「温厚」は、人の性格を表すときに使われる言葉です。基本的に良い意味の言葉なので、人を褒めるときなどに使うことが多いでしょう。みなさんも、「温厚な人」と呼ばれるような人物になれるといいですね。

「温厚」の例文

  • 彼は、温厚な性格で人と争うことがあまり好きではない。
  • 誠実で温厚な人だと思っていたのに、まさかあんなことをするなんて。
  • 彼女は、仕事では厳しいが、プライベートでは温厚だ
  • すぐにイライラしてしまうので、温厚な人物に憧れる。

「温厚」の類語

性格を表す「温厚」ですが、「温厚」に似た意味を持つ言葉が存在します。ここでは、「温厚」との違いもあわせて紹介します。

「温和」

「温和(おんわ)」は、「落ち着いていて、穏やかなさま」を表す言葉です。人の性格を表すときは「温厚」とほぼ同じ意味を持っています。

「温和」は「温厚」と違って、人の性格以外のものにも使われます。気候や表現の穏やかさを表す場合にも用いられます。

例文

  • お見合いの相手は、温和な人物で好印象だった。
  • 移住した土地は、温和な気候ですごしやすそうだ。

「穏健」

「穏健(おんけん)」は、「考え方や言動がおだやかで、しっかりしているさま」を表す言葉です。「温厚」との違いは、「温厚」は性格などを表すのに対して、「穏健」は考え方や言動の穏やかさを表しています

例文

  • 大事な時期だったので、その問題は穏健に済ませたい
  • 競争相手だが、彼は穏健派なので、話し合いが成立しそうだ。

「柔和」

「柔和(にゅうわ)」は、「性質や態度が、ものやわらかであるさま」を表す言葉です。「柔和」は、穏やかさよりもやわらかさを表します。

性格を表す場合は、「温厚」よりも、優しいイメージが強い言葉です。また、「温厚」と違い人の行動を表す場合にも用いられます。

例文

  • 初めて会った時の、柔和な笑顔が印象に残っている。
  • 柔和な性格の人物は、尊敬にあたいする。

「温厚」な人の特徴

「温厚」な性格の人は、多くの人に慕われることが多いようです。そんな「温厚」な人の特徴をいくつか挙げます。

小さなことでイライラしない

温厚な人は、小さなことでイライラしないことが多いでしょう。心に余裕がない時は、イライラしやすく、態度にそれが出てしまうことがありますよね。

すぐに気持ちを切り替えて、小さなことでイライラしなくなることで、温厚な性格に一歩近づけるようです。

いつも笑顔

温厚な人は、笑顔な時も多いでしょう。逆に、仏頂面をしていると気づかぬうちに周囲の人も不快にさせてしまうことがあるかもしれません。

その意味で、温厚な人と呼ばれる人は、笑顔を大切にしているのではないでしょうか。

人の悪口を言わない

人の悪口を言わないことも温厚な人の特徴といえるようです。逆に、人の悪口ばかり言っている人は、周囲からよく思われないことが多くありませんか?

人の短所ではなく長所を見るように心がけることで、悪口を言うことも少なくなり、温厚な人物に近づけるかもしれません。


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