風光明媚とは
「風光明媚」とは、自然が美しく清らかな様子です。
「風光明媚」のうち「風光」とは景色や風景のことです。また「明媚」とは景色が良く自然の美を感じさせる様子のことです。
「媚」は1文字で「こび」と読み、「相手の機嫌をとってへつらう」という意味もありますが、ここでは「うっとりするほど美しい」といった意味で使われています。「風」「光」とも自然を表していると考えて良いでしょう。
なお中国語でも日本語と同一の「風光明媚」という言葉があります。また「風光明媚」と同じく自然の美しさを表す日本の四字熟語には「山紫水明」「花鳥風月」などがあります。
あくまで「自然」が美しい
以上のように、「風光明媚」はあくまで「自然」が美しいのことについての表現です。そのため人工物について用いるのは不適切と言えるでしょう。例えば「金閣寺」「清水寺」「平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)」といった建物にだけ対して「風光明媚」を使うことは適さないと言えます。
「風光明媚」の例文
- 「風光明媚」な景色を楽しみながら食事ができるレストランとして人気です。
- 都市から離れて「風光明媚」な場所で休日を過ごしたい。
日本の「風光明媚」な場所をご紹介
日本三景
宮城県の松島、京都府の天橋立、広島県の厳島です。江戸時代に定着したようです。日本三景には公式サイトもあります。
日本三景【公式】日本三景観光連絡協議会
http://nihonsankei.jp/
日本八景
日本八景は、1927年に現在の毎日新聞社の前身となる新聞社主催により、一般の投票を経て査されて決まりました。この際、人工物を含むものは応募対象から除外されています。まさに風光明媚な場所です。
- 室戸岬(むろとみさき):高知県
- 十和田湖(とわだこ):青森・秋田県
- 雲仙岳(うんぜんだけ):長崎県
- 木曽川:愛知県
- 上高地渓谷(かみこうちけいこく):長野県
- 華厳滝(けごんのたき):栃木県
- 別府温泉:大分県
- 狩勝峠(かりかちとうげ):北海道
「風向」とは
「風光」の同音異義語に「風向」があります。これは「風向き(かざむき)」のことです。
「北風(きたかぜ)」というと北から来る風を指すように「風向」とは「風が吹いてくる方向」です。風見鶏の矢印は「風が吹いていく方向」を差しますから「矢印の逆」が風向です。
「風光明媚」まとめ
以上、風光明媚について解説しました。時間が許せば、日本の四季折々の風光明媚な場所を訪ねてみてはいかがでしょうか。