「呼び止める」の意味とは?
「呼び止める」(よびとめる)とは、人に声をかけてその場に足を止めさせることを表しています。声をかける意味の「呼ぶ」と、立ち止まらせることを表す「止める」の2つの動詞が組み合わせた語です。
「呼び止める」の使い方と例文
「呼び止める」は、挨拶したり何かを知らせるなどの用事や目的があって、人に呼びかけて立ち止まらせる場合に使います。
【例文】
- 東京で、田舎の旧友を見かけて呼び止めたところ、思い出話に花が咲いた。
- 前を歩いていた人が財布を落としたので、呼び止めて手渡した。
- 洋服屋で店員を呼び止めて、スカートを試着させて欲しいと頼んだ。
- 夜中にコンビニに行ったら、途中で警察官に呼び止められて職務質問された。
- 帰り際に店主から呼び止められ、顧客台帳に名前を書いてほしいと言われた。
このほかにも、次のような場合に「呼び止める」が用いられます。
道を聞くために声を掛ける
「呼び止める」を使う用事で比較的多いのは、道を聞くことでしょう。とはいえ、カーナビやスマホのGPSを頼りに移動するようになった現在では、機会が減ったかもしれません。
【例文】
- 飲み会の会場となる店が入っているビルには着いたが、店の場所が分からず、通路で人を呼び止めて教えてもらった。
- 外国の方に呼び止められ、「魚市場までの歩き方を教えて下さい」と頼まれた。たとたどしい英語だったが、とても感謝された。
自動車を止める
「呼び止める」は、声ではなく、何らかの合図によって自動車を停止させる場合にも使います。
【例文】
- 手を挙げてタクシーを呼び止めて、水族館まで乗せてもらった。
- 雪道を運転していたところ、雪に埋もれた車の横に立った人に呼び止められた。
「呼び止める」敬語表現
「呼び止める」を敬語にする場合は、謙譲語「お~する」の形で「お呼び止めする」とすると良いでしょう。目上の人を呼び止めたときには、相手に「お呼び止めいたしまして、申し訳ございません。」と言い添えると丁寧です。
ただし、店頭などで、顧客に対して「用事があったら呼び止めてほしい」と伝える場合は、「呼び止める」という言葉はあまり使いません。「お声がけください」や「お声をおかけください」、あるいは「お申し付けください」という言い回しが用いられます。