「ディスコン」とは?意味や使い方をご紹介

「ディスコン」は、IT時代が生んだビジネス用語の代表格です。1つの言葉でさまざまな状況を説明できます。そのため、使用に際しては注意すべき点が多いのも「ディスコン」という言葉の特徴です。この記事では「ディスコン」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「ディスコン」が使用される現場
  2. 「ディスコン」の意味(ビジネス分野において)
  3. 「ディスコン」は和製英語
  4. 「ディスコン」と類語・連想される言葉
  5. 「ディスコン」の不思議な使われ方
  6. 番外編:スポーツの「ディスコン」

「ディスコン」が使用される現場

「ディスコン」はビジネス用語というイメージがありますが、実は、スポーツの分野でも使われる言葉です。当然ながら、その意味合いは全く異なりますので注意が必要です。ここでは発現率が高いビジネス分野での利用を中心に説明していきます。

「ディスコン」はものづくりの現場でよく使われます。最近では、ITの普及に伴ってソフトウエアやアプリケーションのなどのサービス的な要素の強いフィールドでも、耳にするようになってきました。

「ディスコン」の意味(ビジネス分野において)

「ディスコン」は、その言葉を使う立場の違いによって意味合いが大きく変わってくる言葉であり、様々な意味があります。

(製造の立場から)製品の製造中止や生産終了

ものづくりの立場から見ると、特定の商品や製品の製造中止や生産終了。またそれによって起こる、販売中止やサービス停止を意味します。

(製品の購入側から)修理のサポートの打ち切りなど

一方、製品や商品を購入したり利用したりする立場からは、修理・代替・互換部品などによるサポートの打ち切りやアップデートなどの終了を意味します。

こうした曖昧な部分を持つ言葉のため、言葉を発する側と受け取る側でイメージが異なってしまう場合もあります。

「ディスコン」は和製英語

「ディスコン」の語源は“ディスコンティニュー (discontinue)”という英単語にあります。ディスコンティニューは、継続していることをやめる、 停止する、 中止するといったことを意味します。

言葉の持つ意味こそ同じですが、日本で用いられる「ディスコン」は、元の言葉の省略形がひとつの単語として認知され、広く使われるようになった和製英語ということになります。

「ディスコン」は英語圏では通用しません

上記のとおり「ディスコン」は和製英語であるため、日本でしか通用しません。語源が英語であるせいか、英語圏でも通用すると思い込んでいる方も少なくないようです。

ものづくり現場で海外のパートナーとコミュニケーションする際に、「ディスコン」という言葉を使っても通用しませんので注意が必要です。

「ディスコン」と類語・連想される言葉

「ディスコン」と同じようなニュアンスで使われる言葉に、販売の終了を意味するEOS(End of Sale)と製品サポートの終了を意味するEOL(End of Life)とがあります

。ITや通信業界では日常的に使われていますので、生活や社会の中へのデジタル技術の浸透度が上がるとともに、この2つの言葉も耳にするようになりました。

「ディスコン、EOS、EOL」という一連のプロダクト末期のサイクルの全体を通して、「ディスコン」と一言で表現する場合もあります。

「ディスコン」の不思議な使われ方

「ディスコン」の面白いところは、ものづくり側ではあまり用いられることがなく、もっぱら製品やサービスを受け取る側で使用されるケースが多い点にあります。しかも活字などの文字で表現されるのではなく、話し言葉の分野で使われる傾向にあります。

「ディスコン」は書き言葉では使用頻度が低い

ビジネスの現場では、正確な情報伝達が必要になるのは言うまでもありません。

そのため、異なった意味に捉えられかねない「ディスコン」という言葉を避け、「製造中止」「供給中止」「営業中止」「販売中止」「サポート中止」「アップグレード中止」など、誰が読んでも具体的にイメージできる誤解の無い言葉が用いられるのです。

「ディスコン」はフランクな話し言葉

「ディスコン」は話し言葉としての出現率が高い傾向にはありますが、オフィシャルの場での使用は避けた方がいいでしょう。

その理由は書き言葉の場合と同様、使われるシーンや使う人によって意味するところが変わるため、正確なコミュニケーションが成立しない可能性があるためです。あくまでも、気の置ける仲間とのフランクな会話の中で使うことをおすすめします。

番外編:スポーツの「ディスコン」

「ディスコン」という言葉が意外なところでも使用されていて、静かに広がりつつあるようです。平成9年、岡山で正式にスタートしたスポーツ競技「ディスコン」がそれです。

いまでは全国大会が開催されるまでになった「ディスコン」は、赤と青の表裏異色のディスクを黄色のポイント目がけて投げ、得点を競うスポーツです。ディスクをコントロールするとことからディスクコントロール、略して「ディスコン」と命名されました。ご興味のある方は、日本ディスコン協会のホームページに詳しい情報が掲載されています。

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