「淡い」の意味は?
「淡い(あわい)」には、次のような意味があります。
- 色や味などがはっきりと目立つような様子でなく、薄くあっさりとしている様子であること。
- 光や形などの輪郭がうっすら、ぼんやりとしていて、はっきりしない様子であること。
- 強い関心や執着を持っているのではなく、ほのかであっさりとしている様子のこと。
このほかに「軽薄で、軽々しい様子であること」という意味を記載している辞書もあります。しかし、この意味は、現代日本語では用いられていないようです。
「淡い」使い方
1の意味での使い方
- 今年の春は、淡い色遣いで女性らしいシルエットのスカートが流行するそうだ。
- この店の料理は淡い味付けなので、素材の味が引き立っている。
2の意味での使い方
- 雨がやんで、レースのカーテン越しに淡い日差しが差し込んできた。
- 明け方の森は淡い霧に包まれていた。
3の意味での使い方
- 今になって振り返れば、中学生のとき、彼女に淡い恋心を抱いていたのだと思う。
- 次の人事査定で昇格できると淡い期待を抱いていたが、かなわなかった。
「淡い」対義語
「淡い」の対義語は「濃い」です。「淡い」の対義語としての「濃い」の意味は、次のとおりです。
- 色合いが強い。[例:彼女は濃い色の口紅を好んで使う。]
- 味やにおいが強い。[例:庭からキンモクセイの濃い香りが漂ってくる。]
これらの意味の「濃い」は、「薄い」の対義語でもあります。
「濃い」のそのほかの意味
「濃い」には、上記のほかに次のような意味があります。なお、これらの意味で使われる「濃い」も、「薄い」の対義語です。
- 液体の濃度が高い。
- 密度が高い。
- 度合いが強い。
- 可能性が強い。
「淡い」英語での表現
「淡い」を表す英語には、次のようなものがあります。
- pale…色の濃さが薄い、淡い。[例:pale blue…淡い青]
- light…色、味などが淡い、薄い。lightのほうがpaleより濃い。[例:light blue…淡い青]
- watery…色などが淡い。[例:watery blue…淡い青]
- faint…かすかな。わずかな。[例:faint light…淡い光]
- slight…かすかな。わずかな。[例:slight hope…淡い望み]
「淡い色」とは?
色の明度(明るさ)と彩度(鮮やかさ)によってグループ分けしたものを「色調」や「カラートーン」と言います。「淡い色」と言われる色は、色調の中でも彩度が低めの色が多いようです。この「淡い色」は、次のように細かく分類されています。
- ペールトーンカラー:薄くて明るい色合いのこと。純色(ヴィヴィッドトーン、原色)に白だけを混ぜた薄い色で、彩度が低く落ち着きのある色合い。
- パステルカラー:薄くて淡い色の総称。明るく柔らかい色合いで、パステルで描いたような色のことを言うが、はっきりした定義はない。
- アイスパステル:パステルカラーのうち、アイス(シャーベット)のような色のこと。
- ニュアンスカラー:薄くてくすんだ色合いのこと。グレーを混ぜたような、微妙な色合い。
- ダスティーカラーの一部:ダスティーカラーは、くすんでほこりっぽい色合いのこと。薄くて明るい色合いから暗くて濃い色合いまでさまざまな明るさがあるが、そのうち薄い色合いの「ダスティーパステル」と呼ばれる色が「淡い色」として扱われる。「dusty(ダスティー)」は、くすんだ・ほこりっぽいを表す英語。
- スモーキーカラーの一部:スモーキーカラーは、グレーを混ぜたような、濁りのある色合いのこと。ダスティーカラーと同じようにさまざまな明るさの色があるが、そのうちの薄い色合いが「淡い色」として扱われる。
なお、これらの分類には重なっている部分もあるので、ひとつの色がどれかひとつに属するとは限りません。
たとえば、「アイスパステル」は「ペールトーンカラー」とほとんど同じです。また、「ダスティーパステルの一部」は「ニュアンスカラー」「スモーキーカラーの一部」に含まれています。
淡い色が似合う人は?
あくまで一般的にですが、淡い色の服装が似合う人は、次のような人だと言われています。
- 目鼻などのパーツの主張があまり強くなく、すっきりふんわりした印象の顔立ちの人
- 優しい印象で、女性らしい顔立ちの人
- 色白の人
対して、彫りが深く、はっきりした顔立ちの人には、濃い色が似合う人が多いようです。このような人が淡い色を身に着けるときには、小物に取り入れると良いそうです。