「快活」とは
「快活(かいかつ)」とは、明るく元気な様子や、そのような人の性質や性格を表す形容動詞です。人の「快活」な様子は、周りの人にも何となく明るく元気になるような気持ちを呼び起こすことがあります。
「快活」の「快」には、きもちよい、ここちよい、よろこばしいといった意味があり、快挙とか快調といった言葉にも使われています。ほかには、病気が治る(快気)や、はやい、すみやかに(快速)という意味もあります。
一方「活」には、生き生きしている様子、勢い良く動く様子という意味があり、活発や活気といった言葉があります。また、生活や活用のように、生きる、活かすという意味も持っています。
「快活」の使い方
「快活」は、人の性格や様子に使う言葉ですから、この言葉を使う場面は生き生きとした明るい雰囲気に満たされていることが多くあります。
【例文】
- デートの待ち合わせ場所で待っていると、向こうから彼女が快活な様子で駆け寄ってきた。
- キャンパスで女子学生たちが快活そうに笑いながらおしゃべりしている。
- 仕事のミスで落ち込んでいたが、帰宅して子供たちと遊んでいるうちに快活な気分になってきた。
- 彼は、明るく快活な性格でチームのムードメーカーとして欠かせない存在だった。
「快活」の類語
「活発」
「活発(かっぱつ)」は、元気がよくて生き生きとしている様子、活気や勢いがあることです。「快活」とほぼ同じ意味の言葉ですが、人間の性格や性質以外に動物や自然現象などにも使うことができます。
【例文】
- 休み時間、子供たちはグラウンドで活発に走り回っている。
- 今年も、たくさんのツバメがひなのえさを求めて活発に飛び回っている。
- 新製品開発チームは、実験結果を踏まえて毎晩遅くまで活発な議論を繰り返している。
- 来週は、梅雨前線が活発に活動して、西日本を中心に雨の量がかなり多くなるようです。
「溌剌」
「溌剌(はつらつ)」には、ほかにも「潑剌・溌溂・潑溂」とたくさんの漢字表記があります。「溌」は「潑」の異字体で、水をそそぐ、はねるという意味を持っています。
一方の「剌/溂」は、元気のよいさま、魚や木の枝がはね返ることという意味があり、「溌剌」は、魚が元気よく飛び跳ねる様子を表していましたが、そこから転じて、生き生きした様子や元気できびきびした様子を意味するようになりました。
【例文】
- 今度の新人は、溌溂とした元気のいい女性で期待ができそうだ。
- 早朝の溌溂とした太陽の光を浴びると、今日も一日頑張ろうという気分になる。
- 小さいときはひ弱そうだった甥っ子が、今では溌溂とした青年に成長した。
「陽気」
「陽気(ようき)」は、気分がウキウキしたり、にぎやかで明るい様子を意味する言葉です。陽気に歌う、陽気な性格といった感じで、楽しいとか愉快なという気持ちや雰囲気が表れています。
人の気分や雰囲気以外では、春の陽気のように季節や天候にも使われますし、易学(えきがく)では、「万物が生成して活動を始めようとする気」という意味も持っています。
【例文】
- 久しぶりに親戚が集まり、それぞれの子供たちが庭で仲良く陽気に遊んでいる。
- 文化祭の仮装行列では、各クラスが工夫を凝らした陽気なパフォーマンスが面白かった。
- 近所の保育園から子供たちの陽気な笑い声が聞こえてくる。これを騒音と言うなんて信じられない。
「明朗」
「明朗(めいろう)」は、明るく朗らかなことやそうした様子という意味です。ほかには、うそや隠し事がないことという意味もあります。「快活」とセットになって「明朗快活:明るく朗らかで元気な様子」という四字熟語があります。
ただ「明朗」は、快活・活発・溌剌・陽気といった言葉に比べると使われる頻度が低いようです。よく見聞きする使い方としては「明朗会計」のように、不正やごまかしのない請求といった使い方です。
【例文】
- 父は、彼の明朗快活な人柄に好感を持ってくれた。
- 姉は、気のきついところがあったが、面倒見がよく、明朗闊達(かったつ)な性格でみんなから慕われていた。
- 友人の家を訪ねると、インターフォンから彼の妻が明朗な声で応答した。