「デバフ」の意味
「デバフ」(debuff)とは、ゲーム用語のひとつで、「対象にとって不利な効果をもたらすステータス異常や、能力値などの(一時的な)弱化」を意味する言葉です。
対象にとって有利なステータス効果や能力値の増強のことを「バフ」(buff)といい、「デバフ」は「buff」に「反対、除去、低下」などを意味する接頭辞「de-」をつけた表現です。「バフ」と「デバフ」は一対の概念として一緒に覚えておくと良いでしょう。
「バフ」や「デバフ」の概念はさまざまなゲームに存在しており、たとえゲーム内でこれらの用語が定義されていない場合でも、ゲームユーザーの間では慣習的に意味が知られています。
「デバフ」という用語の使い方
「デバフ」は、主に(デバフ効果を持つスキルやアイテムを)「かける」「かかる」「付与する」という形で使います。または、味方側(自分)がその効果を受ける場合は(デバフの被害を)「受けた」「喰らった」などの言い方もします。
多くの場合、ひとつのゲーム内に存在する「デバフ」の種類はひとつではありません。ゲームによっては複数のデバフ効果を一個体に共存させたり、防御力低下などの一種類のデバフ効果を累積で(重ねがけで)付与したりすることもできます。
基本的に「デバフ」は、味方側が敵側の力を弱めて戦いを有利にするためにかけるか、あるいはその逆で、敵側が味方側を妨害するためにかけるかのどちらかです。よほど特殊な場合でない限り、自分自身に対しデバフをかけることはありません。
デバフ効果の例
デバフの効果例としては、能力値(腕力、体力、素早さ、魔力など)の低下、攻撃力や防御力(守備力)の低下、一般に不利となるステータス異常(毒、麻痺、睡眠、盲目、その他行動妨害系)の発生、属性耐性の弱化あるいは弱点属性の付与・増強などが該当します。
ただし、HP(ヒットポイント)へのダメージや、気絶、死亡、戦闘不能などは一般には「デバフ」とは呼ばれません。これらは「対象を不利にする効果」というよりは純粋に「損害」もしくは「損害を被った結果」だからです。
ただし、「徐々にHPが減る効果」や「一定時間後に死亡する効果」などは「デバフ」に該当します。
多くの場合は「一時的」な効果
基本的な考え方として、「デバフ」がもたらす効果は一時的です。例えば、デバフによって「防御力を下げられた」場合、その効果は恒久的ではなく、一定時間後に解除される(初期値に戻る)場合がほとんどです。
「一時的」の考え方はゲームによって異なりますが、ターン制バトルであれば数ターン、リアルタイムバトルであれば数秒から数十秒、もし戦闘中は永続でも戦闘終了後に自動解除、といったシステムを採用しているゲームが多いようです。
また、大抵の場合、デバフ効果は自然回復を待たずとも、能動的に解除したり打ち消したりする手段が用意されています。
用例(基本)
(ゲームユーザーA)
デバフをかけられてキャラクターが鈍足になっちゃった。これじゃ逃げられない!
(ゲームユーザーB)
手強そうな敵が出てきたわ。まず一通りデバフ魔法を試してから、一気に畳みかけましょう。
(ゲームユーザーC)
このボスは多彩なデバフスキルを使ってくる。耐性を完璧にしておかないと、すぐにパーティーが半壊してしまう。
用例(応用)
(会社員)
朝から調子が悪くて、ずっと「腹痛」のデバフがかかっている状態だ…。(※ゲーム用語の応用例)
「デバフ」の具体例
「デバフ」効果を持つスキル(魔法など)について、著名なゲームをもとにいくつか具体例を挙げてみましょう。
あくまで代表的なものであり、またナンバリングによっては効果や名称が異なる場合があります。
「ドラゴンクエスト」シリーズ
- ルカニ/ルカナン…相手の守備力を低下
- マヌーサ…相手に幻惑効果を付与(物理攻撃命中率の低下)
- マホトーン…相手の呪文を封じる
- メダパニ…相手を混乱状態にする
「ファイナルファンタジー」シリーズ
- スロウ…相手の行動速度を低下
- サイレス…相手の魔法を封じる
- スリプル…相手を眠らせる
- バーサク…相手を狂戦士状態にする(※使い方によっては「バフ」にもなる)