「寝落ち」の意味
「寝落ち」とは、チャットやオンラインゲーム、電話など、主にインターネットを介したコミュニケーションの最中に不本意に眠ってしまうことを指します。
もちろん「寝落ち」という現象自体は、ネットや携帯電話の普及する以前から当たり前のようにありました。例えば恋人や友達との深夜の長電話……ただし昔はそれを「寝落ち」とは言わなかったんですね。
近年は「寝落ち」という言葉が定着して、インターネットを介さない日常の場面でも、不本意に眠ってしまうことを「寝落ち」と表現したりします。
「寝落ち」の使い方
例えば一人で過ごしているときに、知らないうちに眠ってしまうのも寝落ちといえば寝落ちですが、やはり「寝落ち」という言葉は、居眠りによって他者とのコミュニケーションが不能になる状況を表すといってよいでしょう。
ネットゲームの最中などに、朝まで目覚めないような深い眠りについてしまうのは完全な「寝落ち」。一方、ウトウトしてすぐにコミュニケーションを再開した場合は、「寝落ちしかけた」「寝落ちかけた」という使い方をします。
- 「今日はちょっと寝不足だから通話中に寝落ちしちゃったらごめんね」
- 「大丈夫? 起きてる?」「……ごめん、いま寝落ちしかけてた」
- 「昨夜オンラインゲームしてたらいつの間にか寝落ちてて負けてた」
「寝落ち」は、「寝落ちする」のように「○○する」という形で使う場合と、「寝落ちる」のように使う場合があり、使い方はその人の好みによって様々です。
「夢落ち」との違い
眠りに関係して「落ち」がつく言葉として、「夢落ち」というものがありますが、意味は全く異なります。
「寝落ち」が上記のような意味を持つのに対し、「夢落ち」は「それまでの出来事が実は全部夢でした」というフィクション(虚構の物語)の結末、その手法を指します。「夢の世界に落ちる(眠る)」という意味ではありません。
これは、「寝落ち」の「落ち」がインターネット回線の切断やサーバーが繋がらない状態、ゲームの終了・ログアウトなどを指すインターネット用語「落ちる」からきており、「夢落ち」の「落ち」は落語や物語で気の利いた結末を表す「落ち」からきているためと考えられます。
寝落ちしないために
オンラインゲームやチャット中に寝落ちしてしまうと、相手からすれば突然反応がなくなり、状況が分からないので困ります。これが通話だと、寝落ちしたあとの寝息やいびきを聞かれて恥をかいたなんて人もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、寝落ちをしないための対策をいくつかご紹介します。
十分な睡眠をとる
当然ですが、普段から十分な睡眠をとることで、大事な時に寝落ちする回数はグッと減ります。あるいは、開始前に短い睡眠をとることも、寝落ちをしにくくなるポイントです。
コーヒーやエナジードリンクを飲む
コーヒーやエナジードリンクには眠気を抑制するカフェインが含まれているので、それらを開始前に飲んだり、飲みながらプレイすることもおすすめです。
ただし、カフェインが切れると疲れがどっと現れたり、普段から飲んでいる場合はカフェインの効果が出にくくなったりするため、飲みすぎには注意してください。
特にエナジードリンクはカフェインが多いため、あくまで「元気の前借り」と理解したうえで使用するようにしましょう。
寝落ちる前に終了する
生き物に睡眠は不可欠なため、どんなに対策をしていても寝落ちてしまうのはありうることです。
どうしても寝落ちしたくないという場合には、眠気を感じたら、あるいは感じる前に、相手に「寝落ちしたら悪いから、そろそろ切るね」などと断って、ゲームや通話を終了するようにしましょう。「最近寝不足だから」「明日の朝が早いから」……理由は何でもいいですが、寝落ちが心配になるぐらいの状況なら、早めに切り上げるのがベターであり、これがいちばんの「寝落ち対策」でしょう。
もし、寝落ちしてしまったら
もし、対策をしていたのに寝落ちしてしまい、相手に迷惑をかけてしまった場合は、起きてから寝落ちしていたことを素直に伝えましょう。寝落ちに悪気がないことは先方も理解しているはずです。
睡眠は人間にとって頭と体を休めるのに大切な作用です。寝落ちするということは、頭や体が休みたがっている証拠なので、あまり無理な夜更かしはせず、ゆっくり休んだり、翌日は早めに寝るようにするなど、十分な睡眠をとれるよう心がけましょう。