「通常運転」とは?意味や使い方を由来を含めてご紹介

「通常運転」という言葉は、列車やバスの運行情報などでよく用いられていますね。しかし、SNSなどにおいて、運行情報以外の話題でも使われているのを見かけたことはありませんか?今回は、この「通常運転」の意味や使い方を、由来を含めてご紹介します。

目次

  1. 「通常運転」とは?
  2. 「通常運転」の使い方
  3. 「通常運転」の由来

「通常運転」とは?

「通常運転」とは、「通常」という言葉と「運転」という言葉の二つが組み合わさって出来た言葉です。「通常」は「特別でなく、普通の状態であること。世間一般にみられる状態であること」という意味の言葉です。

一方、「運転」の原義は「天体や時間が巡ること」。やがて、「大きな機械を作動させること」「資金などをうまくやりくりすること」などの意味を持つようになりました。ここでは「列車や自動車などを操作して走らせること」を指しています。

つまり、「通常運転」とは「いつも通りに運行する」ということで、「平常運転」も同義です。

「通常運転」の使い方

「通常運転」は、電車やバスなどに対して使われる場合と、人に対して使われる場合で意味合いが違ってきます。

1.電車やバスなどに対して使う場合

電車やバスなどの公共交通機関に使われる場合は、「時刻表通りに運行している」という意味になります。事故などで遅れが出ることなく、時刻表通りに運行されていることを表します。

【使用例】

  • 「昨日は事故で遅延していたが、今日の東海道線は通常運転だ。」
  • 今夜は台風の影響で、通常運転を取りやめて間引き運転するそうだ。
 

2.人に対して使う場合

一方で、人を電車などに見立てて「体調がいつも通りである」、あるいは、「態度や言動がいつも通りである」ことを「通常運転」と表すことがあります。

態度や言動について言う「通常運転」は、ポジティブ、ネガティブ双方のニュアンスで用いられます。ポジティブなのは、緊張するような場面でも普段通りに力を発揮する、ネガティブなのは、言動に慎重さが求められるシーンでも気遣いが見られないといった意味合いです。

これは、「マイペース」という言葉が良い意味でも悪い意味でも用いられるのと似ていますね。また、この「通常運転」と同じような用語に「通常営業」があります。こちらも商業分野で使われていた言葉が俗語として使われるようになった例と言えるでしょう。

【使用例】

  • ぐっすり寝たから今日は通常運転だ。
  • いつもより大勢の人の前でのプレゼンであったが、彼の様子は通常運転であった。
  • 大切なクライアントとの食事会なのに彼女は通常運転で大酒を飲んでいる。

「通常運転」の由来

「通常運転」の由来は正確には明らかにされていませんが、もともとは鉄道用語としてよく使われていた言葉です。上で説明した1の「時刻表通りに運行している」という使い方ですね。

これが「体調に支障がないのでいつも通りに働ける」や「普段通りの態度や言動をとっている」といった2の意味に派生しました。なお、体調に関しての俗語的な用法の方が先にあり、ネットの普及により後者の使い方が増えてきたようです。

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