泥水をすするとは?泥水をすするの意味
きれいな水も飲めないほどの苦境に陥った状態や、地面を這いつくばるほどどん底に落ちた様子をたとえた言い回し
泥水をすするの説明
「泥水をすする」は、文字通り泥の混じった濁った水を飲むという行為から転じて、非常に厳しい状況や苦しい立場に立たされることを意味します。この表現には、一時的な苦境に耐えながらも、いつか這い上がるという希望や覚悟が込められていることが特徴です。例えば、ビジネスで大きな失敗をした後、一時的に低い立場で働かざるを得ない状況や、困難な状況で耐え忍ぶ覚悟を表す際に使われます。また、最近では漫画『ポプテピピック』のセリフがきっかけで、SNSなどでも使われるようになり、若い世代にも広く知られるようになりました。
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泥水をすするの由来・語源
「泥水をすする」の由来は、文字通り泥の混じった濁った水を飲むという行為から来ています。これは、清らかな水を飲む余裕すらないほどの極限状態、つまり人生の最底辺にまで落ちぶれた状況を象徴的に表現したものです。江戸時代頃から使われ始めたと推測され、当時の厳しい生活環境の中で生まれた比喩表現と考えられます。特に2018年に公開された漫画『ポプテピピック』の劇中セリフ「地べたを這いドロ水をすすってでも戻ってくる」がネット上で話題となり、若い世代にも広く認知されるきっかけとなりました。
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泥水をすするの豆知識
面白いことに、「泥水をすする」は単なる絶望的な状態を表すだけでなく、多くの場合「一時的な苦境」というニュアンスを含んでいます。つまり、現在は苦しい状況でも、いずれ這い上がるという希望や覚悟が暗に示されているのです。また、この表現はビジネスシーンでもよく用いられ、キャリアの途中で一旦下積み時代を経験することを「泥水をすする時期」と表現することがあります。さらに、似た表現に「泥舟を漕ぐ」というものもありますが、こちらはより永続的な苦境を表す点でニュアンスが異なります。
泥水をすするのエピソード・逸話
実業家の本田宗一郎氏は、本田技研工業を立ち上げた初期、資金繰りに苦しみながらも自ら工具を握り続けたエピソードが有名です。また、俳優の菅田将暉氏はデビュー当初、役を得るために何十回もオーディションを受ける日々を「まさに泥水をすするような時期だった」と語っています。さらに、サッカー選手の三浦知良氏もブラジル留学時代、言葉も通じない中で基礎からやり直した経験を「あの時の泥水をすするような努力が今の自分を支えている」と回想しています。
泥水をすするの言葉の成り立ち
言語学的に見ると、「泥水をすする」は「泥水」という名詞と「すする」という動詞から構成される慣用句です。「すする」は「啜る」と書き、液体を少しずつ吸い込む動作を表します。この表現の特徴は、具体的な物理的行為(泥水を飲む)を通じて抽象的な心理状態(苦境)を表現する点にあり、メタファー(隠喩)の一種と言えます。また、日本語らしい「状況を具体的な動作で表現する」という言語特性をよく表しており、同様の構造を持つ「渇きを癒す」「肩身が狭い」などの表現と共通する特徴を持っています。
泥水をすするの例文
- 1 転職活動でなかなか内定がもらえず、給料が安いアルバイトをしながら生活する毎日。まさに泥水をすする思いだったけど、その経験が今の仕事に活きているよ。
- 2 起業したばかりの頃は取引先も少なく、毎月の収支がギリギリで、本当に泥水をすするような日々が続いたんだ。
- 3 新人時代は先輩たちの雑用ばかりさせられて、泥水をすするような時期もあったけど、あの経験があったから今があると思う。
- 4 子育てと仕事の両立で自分時間が全くなく、睡眠時間すら削る毎日。泥水をすするような生活だけど、子供の笑顔を見ると頑張れる。
- 5 フリーランスとして独立した最初の1年は仕事が全然なくて、貯金を取り崩しながらの生活。泥水をすする覚悟で続けてきて良かった。
使用時の注意点と適切な使い分け
「泥水をすする」は強い表現のため、使用する場面には注意が必要です。特に、相手の現在の苦境を直接指す場合には、ネガティブな印象を与える可能性があります。
- 自分自身の過去の経験を語る場合に適しています
- 第三者について使う場合は、敬意を払った文脈で使用しましょう
- フォーマルな場面では「苦境に立たされる」「困難な時期を経験する」などより中立的な表現が無難です
- ユーモアを交えて使う場合は、相手との関係性を考慮してください
関連する慣用句と表現
| 表現 | 意味 | ニュアンスの違い |
|---|---|---|
| 泥水をすする | 経済的・社会的な苦境 | 一時的で這い上がる可能性を含む |
| 辛酸をなめる | 精神的・肉体的な苦しみ | より内面的な苦悩を強調 |
| 地べたを這う | 最底辺の状態 | 回復の見通しが立たない状況 |
| 臥薪嘗胆 | 復讐や目標達成のための忍耐 | 目的意識が明確 |
これらの表現は似ているようで、それぞれ微妙なニュアンスの違いがあります。状況に応じて適切な表現を選ぶことが重要です。
現代における使われ方の変化
近年では、特にネットスラングとしての使用が増えています。漫画『ポプテピピック』の影響もあり、若年層を中心に「ドロ水をすする」などの表記も見られます。
- SNSでは自己啓発的な文脈で使われることが多い
- ビジネスシーンではキャリア談として語られるケースが増加
- 元々の深刻な意味合いが若干軽減され、比喩的に使われる傾向がある
- ゲームやアニメの分野でも「下積み期間」を表現する用語として普及
苦労は買ってでもせよ、というが、まさに泥水をすするような経験が人を成長させる
— 松下幸之助
よくある質問(FAQ)
「泥水をすする」と「辛酸をなめる」はどう違いますか?
どちらも苦しい経験を表しますが、「泥水をすする」は経済的困窮や社会的地位の低下など具体的な苦境を、「辛酸をなめる」は精神的な苦しみや辛い思いをより強調する表現です。泥水をすするは「一時的な苦境から這い上がる」ニュアンスを含むことが多いです。
「泥水をすする」はビジネスシーンで使っても大丈夫ですか?
はい、使用可能です。特にキャリアの下積み時代や苦しい創業期を経験したことを語る際に、「あの時はまさに泥水をすする思いでした」などと比喩的に使われます。ただし、深刻な状況を軽く扱う印象を与えないよう文脈に注意が必要です。
この表現を使うときの適切なタイミングはありますか?
過去の苦しかった経験を振り返り、現在の成長や成功につながったことを語る場面で使うのが適切です。現在進行形の苦しみを表現するより、乗り越えた経験談として語ることで、前向きな印象を与えることができます。
「泥水をすする」の反対語は何ですか?
明確な反対語はありませんが、「順風満帆」「恵まれた環境」「苦労知らず」などが対極的な意味合いになります。また、「成功を収める」「栄光をつかむ」といった表現が、泥水をすする状態から這い上がった結果を表します。
若い世代にもこの表現は通じますか?
2018年に話題になった漫画『ポプテピピック』の影響で、若い世代にも比較的認知されています。ただし、完全な慣用句としてではなく、比喩的な表現として理解されることが多いです。SNSなどでは「ドロ水をすする」などと表記されることもあります。