「乞う」とは?意味や使い方をご紹介

「乞う」という字を見ると物を与えてほしいと願っているような感じがあり、あまり良い印象がなさそうに思われるかもしれません。もう1つの漢字「請う」の表記の方が好まれる場合もあるでしょう。この記事では「乞う」の意味や使い方についてご紹介します。

目次

  1. 「乞う」の意味
  2. 「乞う」の使い方
  3. 「乞うご期待」とは?

「乞う」の意味

「乞う」(こう)の意味は以下の2つです。「乞う」は「請う」とも表記します。

  1. 相手に何かをするように求める
  2. 神仏に祈る

「乞」には「求める・物を与えることや何かをするよう願う」など、「請」には「心から願い求める・人に許可をしてくれるよう願う」などの意味があります。

両方とも、何かを求めたり願ったりすることですが、どちらかと言えば「乞う」の方が、相手にねだるような感じが強くなるでしょう。

「乞う」の使い方

①相手に求める

「乞う」は、相手に物事を求める・してほしいといった場合に使われます。立場が上の方にも使え、自分が願っている行動をしてくれるように強く求めるニュアンスが強くなります。

【例文】

  • 専門家の教えを乞うことになった。
  • 両親の許しを乞い、外国への留学を決めた。

②祈る

「乞う」で神仏に念願がかなうようにと強く祈ることも表せます。どちらかと言うと、現在では「祈る」「願う」といった言葉を使うことが多く、こちらの意味ではあまり使われません。

【例文】

  • 大学に合格しますようにと神社で乞い、おかげで無事に合格した。
  • 古代では日照りで農作物が不作のとき、雨乞いの儀式をしたということだ。

「乞うご期待」とは?

テレビの連続ドラマの予告などで「乞うご期待」という文言を目にする機会は多いです。字面の通りですと、「求める、(あなた様の)ご期待を」です。この表現は倒置法で、述語の「乞う」が先にきて文章の勢いを強める効果を出しています。

「乞うご期待ください」の方が丁寧ではないのかと考える方もいるかもしれませんが、「ご期待くださいを求める」という言い方はおかしいので、「ください」はつける必要がありません。

「期待」は、物事が実現するように心待ちにしていることです。視聴者は興味を引く面白いドラマを期待して、製作者側は期待に応えるので見てもらいたいと思っています。この場合、「次回以降も期待を裏切らないので続きも見てください!」といった意味合いに取れます。


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