「乞うご期待」とは?意味や使い方をご紹介

「乞うご期待」!この言葉を聞くとワクワクしませんか?「~を~する」、という動詞と目的語の位置が逆転したこの言い回し、弾むようなアクセントでの宣伝を耳にすると、期待が高まりますよね。今回は「乞うご期待」の意味と使い方を例文も含めてご紹介します。

目次

  1. 「乞うご期待」とは?
  2. 「乞うご期待」の言い換え表現

「乞うご期待」とは?

「乞うご期待」(こうごきたい)と読みます。新作映画やショーの前宣伝などで、頻繁に耳にするフレーズですね。

「乞う」という言葉は、二つの意味を持ちます。一つ目の意味は、他者になにかを与えてくれるように求めることなにかをしてくれるよう願うこと、二つ目の意味は、神仏に祈り求めることです。

「期待」という言葉は、あることの実現をあてにし、待ち望むこと実現を予期して心待ちにすることを意味します。

「期待」されることを「乞う」という意味の「乞うご期待」は、発信者がわの提供するものを(たいていの場合、その素晴らしい結果を)待ち望み、心待ちにしてください!という呼びかけの慣用句です。

通常の、動詞+目的語の順が倒置となっているのも、強調の手法のひとつといえます。短い言い切ることも、インパクトを強める働きをしていますね。

「乞うご期待」の使い方

「乞うご期待」という言葉、よく耳にしますがどういった場面で使うべきなのか、悩んでしまうかも知れません。

「ご期待」が敬語だからといって、目上や年上の人々に命令のかたちで使うことはNGです。そのような場合は、「どうぞご期待ください」などの表現を用いましょう。

丁寧に表現しようと「乞うご期待ください」と使うことも誤用です。「乞う」自体が、何かを他者にお願いする、という意味の言葉であるため、「乞う」と「ください」が重なることは、「ください+ください」の二重のお願いとなってしまいます。

「乞うご期待」を用いる最も適切な場面は、映画、ショー、展示などビジネスの宣伝として、人々に成果をアピールする時だといえます。少しでもたくさんの人々に目にしてもらうことが利益に直結するため、人々の期待をあおることは必要であり、自然です。

逆に、プライベートな個展、発表会などで友人・知人に「乞うご期待」を使ってよいかは、人間関係なども含めての自己判断によるといえましょう。

日本には、依然として謙遜、謙譲の文化、土壌がありますので、プライベートで「乞うご期待」を用いると、ずいぶんな自信家だ、と思われてしまうかもしれませんね。

「乞うご期待」の文例

  • 新年に向け、満を持して、希望にあふれた新作アニメが完成しました。乞うご期待!
  • 日本初公開の作品も含め、大規模なシャガール展が開催されます。乞うご期待!
  • おまえがここまで勉強し準備していた期末テスト、結果は「乞うご期待」というところかい?
  • 先輩たちが後輩のために知恵をしぼった特訓メニュー、乞うご期待、で発表を待てよ。

「乞うご期待」の言い換え表現

「乞うご期待」は、上述のように、ビジネスなどに親和性の高い、一種独特な表現です。同様の意味で言い換えた表現を、数例あげてみましょう。
 

  • 当社が一丸となって開発した超高性能のコピー機が間もなく発売となります。どうぞご期待ください
  • クリスマス当日に、家族で楽しめるサンタクロースのアニメが放映されます。お見逃しなく!
  • お正月には、縁起良い食材でシェフが腕をふるう新春特別メニューが登場。楽しみにお待ちください。
  • 当地は観光地ではありませんが、その紅葉の美しさは期待を裏切りません。どうぞお越しください。

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