「落単」とは
「落単」とは、大学生などが単位を落とすという意味の省略語です。落語研究会を省略して「落研」<おちけん>と言いますが、「落単」は<らくたん>と読みます。
「落単」は「落胆」と同じ発音ですね。ちなみに、「落胆」は失望・がっかりするという意味です。落単したら落胆するでしょうね。しかし、多くの場合は、文脈によってどちらの意味か判断ができるでしょう。
「単位」とは
単位とは、履修科目の授業を受け、テストで合格点を取るなどの条件を満たすと取得できるもの。単位の取得は、その科目を収めた証明となります。学部ごと、学科ごとに定められた単位数を取得できなければ、卒業が認められません。
卒業に必要な取得単位数は、必須科目を○単位以上、かつ、選択科目が△単位以上と決められています。1科目あたりで取得できる単位数は、授業回数や授業時間の長さ(90分の座学があれば、1日がかりの実験もある)などによって、1単位、2単位などと異なります。
「単位」の取得方法
単位の取得条件は、学部や学科、担当教官によって異なります。単位取得の条件として挙げられる要素は、出席回数、レポートや作品などの課題提出と出来栄え、テストの受験及び点数などです。どれかひとつが重視されることもあれば、複合的に考慮されることもあります。
「落単」の使い方
「落単」は「落単する」という動詞の形でも用いられます。また、単位を落とした人を「落単者」と表現します。
【例文】
- 中国語、落単決定だ〜。
- この科目で落単するとは思わなかった。
- やばい、落単しそう…。
- お互いに落単しなくてよかったね。
- (みんなが単位が取れたと喜んでいるのを見て)落単者、ここに居るんですけど。
「単位」にまつわる若者言葉
「フル単」
「フル単」のフルは英語の'full'。つまり、「フル単」は、履修した授業において、すべての単位を取ることを指します。「フル単」する人は「落単者」ではありませんから、対極にある言葉と言えるでしょう。
「楽単」
「楽単」と書いて<らくたん>と読みます。読み方は同じですが、意味は「落単」とは異なります。「楽単」は、楽に単位を取れる科目という意味です。「落単」しないためには、「楽単」は取りこぼさないようにするのが肝要といえます。
「再履」
「再履」<さいり>は、再履修を省略した言葉。再履修とは、前年度に取得できなかった単位をとるために、同じ科目をもう一度受講することです。「落単」した人には必要なことですね。
大学に関する言葉
「シラバス」
「シラバス(Syllabus)」とは、大学などで、各科目の講義の概略がまとめられたものです。担当講師名や講義計画、成績評価の方法などが記載されています。授業の履修届は、このシラバスを参考にして提出します。
「ピ逃げ」
「ピ逃げ」は、授業に出席した証として、教室のICカードリーダに学生証をかざして「ピッ」と読み取ることに由来する言葉です。つまり、「ピ逃げ」とは、「ピッ」としてから授業を受けずに教室を抜け出すという意味です。「ピー逃げ」と言われることもあります。
「代返」
以前は、講師が名前を読み上げて生徒が返事をする、あるいは、配られた出席カードに記名して提出することで出席を取っていました。そのため、友達に代わりに返事をしたりカードを書いてもらったりすることを「代返」<だいへん>と言っていました。
「自主休講」
「休講」<きゅうこう>とは、学校や講師の都合、天候不良などの理由で授業が休みになることです。「自主休講」は、学生が自主的に授業を休むこと、つまり、授業をサボることを指します。なお、一日中、すべての授業を自主休講することは「自主全休」と言います。