「知らしめる」の意味
「知らしめる」は、「○○を相手に知らしめる」というように使われることが多い言葉であり、相手に強制的な感じで何かを認識させるという、ややマイナスのイメージを持たれがちです。そんな「知らしめる」には以下のような意味があります。
【意味】
- 多くの人に認知させる・広く知らせる
- 否応なく認めさせる
以上の通り、確かに強制的に認めさせるという意味も含みますが、単純に周囲に知らせるという意味が「知らしめる」の本義です。例えばコマーシャルは商品を「視聴者に知らしめる」道具の1つですが、強制的な感じは受けませんよね。
「知らしめる」の使い方
- 本日はみかんが特売品であることを知らしめるために、試食コーナーを設置しアピールを試みた
- 昨日行われたサッカーの試合は、わが校が伝統校としての実力を知らしめる結果になった。
- 私の実力はこんなものでは無い事を担任に知らしめるため、期末テストでは学年1位を取ってみせる。
- レギュラーの座は私のものであると知らしめるためにも、1年生には負けるわけにはいかない。
「知らしめる」の類語
「周知させる」
「周知(しゅうち)させる」の「周知」には「あまねく知る事・知れ渡っていること」という意味があります。その使役形である「周知させる」の意味は「あまねく知らせる事・知れ渡らせること」となります。
あまねくは「遍く」もしくは「普く」と書き「広く・すべてに渡って」という意味のため、「周知させる」と「知らしめる」は類語と言えるでしょう。
【例文】
- 本日は雨天のためマラソン大会は中止になった事を生徒に周知させるため、校内アナウンスを流した。
- 私は彼女と付き合っていることを周知させるため、自慢話を友人にして回った。
- スーパーで5%還元セールをやっていることを周知させるため、多くのチラシを配布した。
「告知する」
「告知」には「告げ知らせること・通知すること」という意味があります。「知らしめる」と似た言葉ですが、「告知」は知らせる相手の数が1人から多数に及ぶ点で少し意味は異なります。
【例文】
- 「1時間目の講義は休講です」と告知するメールが生徒全員のアドレスに送られてきた。
- 夕方5時からタイムセールが始まると告知するチラシがポストに入っていた。
- 先ほど教授に呼ばれた際に、もう一度4年生をやり直すようにと告知を受けた。
「アナウンスする」
「アナウンス」には「告知する・放送する」という意味があります。「告知する」という意味が、「知らしめる」の意味と似ていますね。
【例文】
- 混雑が予想以上のため人の声がかき消されてしまった。そこでスピーカーを使ってのアナウンスをするように要求した。
- 野球場では試合前には両選手の紹介がアナウンスされることになっている。
- 先ほどアナウンスされていた迷子の子供は無事家族と再会したようだ。
「知らしめる」を英語で
「知らしめる」を英語にすると「to make known」や「to inform」「let know」、また「認知させる」と解釈すれば「be recognized」が使用できます。
例文
【例文1】
- I wrote a notice on the blackboard to let you know that today's lecture was canceled.
- 今日の講義は休講であることを知らしめるために黒板に知らせを書いた。
【例文2】
- They made an announcement to let people know that a special sale of tomatoes will start at 5 p.m. in the evening.
- 夕方5時からトマトの特売が始まると知らしめるためにアナウンスを行った。
【例文3】
- I was able to recognized him my ability.
- 私の実力を彼に知らしめることが出来た。