「さしずめ」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

何気なく使っている言葉でも、改めて意味を聞かれると答えに迷うことがあります。「さしずめ」もそのひとつ。皆さんは「さしずめ」の意味を正しく理解されているでしょうか。今回は「さしずめ」の意味や成り立ちを、例文とあわせて解説します。

目次

  1. 「さしずめ」とは
  2. 「さしずめ」を用いた例文
  3. 「さしずめ」の成り立ち

「さしずめ」とは

「さしずめ」とは、「将来は未定だが現時点で考えてみて」という意味です。同様の意味を持つ用語としては「とりあえず」や「今のところ」などがあり、「さしずめ」はこれらの言葉に言い換えることができます。

また、「さしずめ」にはもうひとつ、「当てはまるものを探した結果を言えば」という意味もあります。

その場合、後ろには例示が続きますが、単なる「たとえ」ではなく「他の物に言い換え可能かを散々考えた」という要素が含まれているのが「さしずめ」です。

「さしずめ」の表記ゆれ

「さしずめ」は漢字では「差し詰め」と表記されますが、どちらかというと、ひらがなで用いられることが多い言葉です。

また、ひらがなでは通常「さしずめ」と表記されますが、「さしづめ」と書かれていることもあります。

「さしずめ」を用いた例文

  • 親と激しいけんかをして家を追い出されたが、祖母が「しばらく居てもいいよ」と言ってくれたので、さしずめ住むところには困らない。
  • 給料日前に飲み会に参加するのは厳しいものがあるが、さしずめ一万円もあれば間に合うだろう。
  • デートの服装から流行りのスポット、女の子の好きそうなスイーツまで教えてくれるなど、わが妹はさしずめ恋愛コーディネーターといったところだ。

「さしずめ」の成り立ち

「さしずめ」という単語は、「さし(差し)」と「つめ(詰め)」に分けることができます。

「つめ(詰め)る」という動詞に、接頭語である「さし(差し)」が付いてできた単語が「さしづめ」です。

「さし(差し)」の役割

「さし(差し)」には語調を整え、その意味を強める働きがあります。

  • さし出す
  • さし置く
  • さし戻す
  • さし迫る

「さし○○」という言葉は、○○だけでも意味としては通じます。しかし「さし」と付けることで、その動作をより強いものとして印象付けることができます。

「つめ(詰め)る」の意味

「つめ(詰め)る」という言葉には複数の意味がありますが、「さしずめ」の語源となった「つめる」は「追い詰める」の意味だと考えられています。そのため、「さしずめ」の意味を「どんづまり」と紹介しているケースもあります。

また「つめる」が「つめ」と体言化すると、物事の決着がつく最終の段階という意味になります。将棋の最終局面でよく使われる言葉です。

  • 大詰め
  • 詰めが甘い
  • 捜査が詰めの段階に入る

また最近では、ネットスラングとしても「詰め」が使われています。ネット上で飛び交う「詰んだ」という言葉は、「もう終わりだ」「何をしてもダメだ」という意味です。


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