「タイミング」とは
「タイミング」の意味
「タイミング」は英語の「timing」をそのままカタカナ読みしたものです。日本語におけるタイミングの意味は以下のとおりです。
- ある物事をするのに丁度よい時機や瞬間。適当な時期・状況を見計らうこと。
- 演出・指揮などで好機の瞬間をはかり指示すること。頃合いを見計らって動きを合わせること。
なお、「timing」は、日本語の「タイミング」の意味のほか、ストップウォッチによる計時、機械用語で点火時の調整などの意味を持ちます。
「タイミング」の使用例
「タイミング」という言葉は、上の1と2の意味ではそれぞれ次のように用いられます。
- 恋愛や転職はタイミングも影響する。
- 指揮者は、音楽よりも早いタイミングで指揮棒を振っている。
また、「タイミング」は、次にご紹介するような言い回しでもよく使われています。
【タイミングが合う/合わない】
- ようやくタイミングが合って、前の職場の同僚と、飲みに行った。
- 学生時代の親友とは、タイミングが合わなくて、ここ数年一度も会っていない。
【タイミング(が)良い/悪い】
- 時刻表を見ないで家を出たが、バス停に着いた途端、タイミング良くバスがきた。
- 帰省の際に母校を訪ねたが、タイミングが悪く、恩師はもう帰った後だった。
【タイミングを計る】
- 母が大事にしていた陶器を割ってしまったので、タイミングを計って謝った。
【タイミングを外す】
- 引っ越したいと思いながら、タイミングを外してしまい、同じ所に10年以上住んでいる。
「タイミング」の類義語
【チャンス】
- 意味:機会、特に、何かをするのによい機会。好機。または、運や巡り合わせ。
- 例:「チャンス到来」「チャンスをうかがう」
【機会】
- 意味:何かをするのに最も都合のよい時機。運命を決定する、重要なわかれめ。
- 例:「絶好の機会」「機会均等」
【時宜(じぎ)】
- 意味:時の丁度よいこと。その時や場合(状況、状態、条件など)に適していること。または、その時にかなった挨拶。
- 例:「時宜を得た発言」
【時機】
- 意味:物事をするのに都合のいい機会。丁度よい時。
- 例:「時機をうかがう」「時機を失う」
【頃合い】
- 意味:丁度よい時機。または、丁度よい程度。
- 例:「頃合いを見計らう」
「タイミング」の複合語
「タイミングベルト」
「タイミングベルト」は、自動車、オートバイなどのエンジン関係の部品の一つで、エンジンの点火やバルブ開閉などのタイミングに関係するベルトのことです。正確な同時性を必要とする2個の機械を連動させる役割があります。
「タイミング法」
「タイミング法」とは、妊娠を望む上で、基礎体温表や超音波検査などで排卵時期を予測して夫婦生活を持つことです。タイミング法は、一般的に、不妊治療のなかで最も行われているといわれています。
「タイミングチャート」
「タイミングチャート」は、電子工学において、複数の信号の関係や振舞いを時間軸に表した図です。別名はタイミング図。デジタル回路の基礎、集積回路検査・デバッグなど幅広い用途があります。
「タイミング」の英語表現
最初にご説明したとおり、日本語の「タイミング」の語源は英語の「timing」ですから、「タイミング」の英語表現にも「timing」を使用することができます。
「timing」の使い方
- good timing / bad timing…良いタイミング / 悪いタイミング
- He clearly lost his timing.…彼は明らかにタイミングを失った。
- You have an excellent sense of timing.…あなたのタイミングの勘は素晴しい。
「timing」の関連語
【timely】
- 意味:時を得た。折りよい。時宜を得た。時節に適した。
- 例:a timely hit…〔野球用語〕タイムリーヒット。適時打。
【untimely】
- 意味:時機を失した。折に合わない。時宜を得ない。時機(季節)はずれの。または、早すぎる。時機尚早の。
- 例:an untimely remark…時機を考えない言葉。
「タイミング」の影響
タイミングは、日常においてもビジネスにおいても様々な場面で必要とされます。以下にいくつかのシーンで見てみましょう。
転職
キャリアアップしたい、今の就労環境を変えたいなど、転職を考える理由は人それぞれです。転職を考えた時期に求人が多い・少ないで、転職のチャンスがあるかどうかが左右されます。しかし、資格取得や昇進などによって、転職先での人物評価が上がり、チャンスが増える可能性もあります
転職は、比較的自分でタイミングを選べることの一つではないでしょうか。
恋愛・結婚
出会いのタイミングという点でいえば、誰かに恋愛感情をいだいた時、その相手に特定の彼・彼女がいたり、既に結婚している場合があります。
また、気持ちの上でのタイミングでいうなら、今、お付き合いをしていても、自分は今すぐ結婚したい、相手は多忙だから今は無理と考えていれば、結婚どころか別れてしまう可能性さえあります。
恋愛や結婚は、タイミングの重要性を感じる永遠のテーマの一つと言えるでしょう。
その他のシーン
上でご紹介した以外の、例えば、運動会での二人三脚や、写真を撮る際のシャッターチャンスもタイミングが影響する事柄です。
タイミングにより、成功・失敗が左右する場合もあります。何か事を起こす時には、タイミングをうまく見計らいたいですね。