「シリーズ」とは
「シリーズ」の意味
「シリーズ」は、英語の「series」に由来するカタカナ語で、「一連のもの、一続きのもの」を指し、具体的には次のような意味で用いられる言葉です。
- ある主旨のもとに企画された傾向の似た一連のもの
- 野球などの、一定期間連続して行われる試合
「シリーズ」の使い方
- Nikeの「エア・ジョーダン」シリーズは、20年以上も続く人気シリーズだ。
- 『ターミネーター』シリーズの中では2作目が一番好きです。
- どの図書館にも、日本名作シリーズのような一連の書物が置かれている。
- 2018年のワールドシリーズを制したのはボストン・レッドソックスだ。
「series」とは
「series」の意味
英語の「series」の主な意味は「ひと続き・連続」で、転じて、出版物やテレビ・映画の続き物、切手など一揃いのもの、野球などの連続試合という意味もあります。また、数学用語では級数、電気工学用語では(電池などの)直列を指す言葉です。
「series」の語源
「series」の語源はラテン語の「serere」で、「整える・~を取り付ける・つなぐ・加わる・合流する・話し合う」などの意味があります。
このうちの、ひとつにつなぐという意味から派生して、「ひと続き」という意味の英単語「series」になったとされています。
「シリーズ」① 傾向の似た一連のもの
「シリーズ」が指す、傾向の似た一連のものについて、次のように細分化してご説明します。
- 同じ系列のもの
- ある共通点を持つひと続きの作品(映画など)
- ある傾向に基づいて集められたもの(書物など)
同じ系列のもの
「シリーズ」には一連のものという意味がありますが、それは「同じ系列のもの」という解釈もできます。
例えば、ルイ・ヴィトンのモノグラムシリーズやNikeのエア・ジョーダンシリーズなど、ブランドやメーカーの似たような性能をもつ製品をまとめた呼称もこれに相当します。
ある共通点を持つひと続きの作品
小説・コミック・映画などでいう「シリーズ」は、「共通する登場人物や世界観の作品をまとめた呼称」のことです。
例えば、『ハリー・ポッター』シリーズや『007』シリーズの場合は、登場人物や世界観が共通しているため、ひとつのシリーズとして扱われています。
また、作品内の設定だけでなく、作者などで作品をまとめて、「横溝正史シリーズ」「スタンリー・キューブリックシリーズ」のように言うこともあります。
ある傾向に基づいて集められたもの
「シリーズ」には「叢書・双書(そうしょ)」という意味もあります。叢書とは、一度世に出た単行の書物を一定の傾向に基づいて集め、ひとまとめにして再出版した書物のこと。
「歴史物語叢書」「日本名作叢書」のように用いられ、これらは「シリーズ」と言い換えることが可能です。
「全集」と似ていますが、全集は予め巻数が決まっているのに対し、「叢書」は終巻を定めずに逐次刊行される点で区別されることがあります。
また、書物だけでなく、「あるテーマに沿った一組の切手や硬貨」などを指して「シリーズ」と呼ぶこともあり、「○○記念シリーズ」のように用いられます。
「シリーズ」の関連語
一連のものを指す「シリーズ」に関連する言葉には、次のような言葉が挙げられます。
- アンソロジー(anthology):一定の主題・形式などによる、作品の選集。
- 一式(いっしき):必要なもの一揃い。関連するものすべて。
- セット(set):組み合わせて一揃いにすること。一揃いにしたもの。
- ライン(line):系列。系統。
「シリーズ」②連続して行われる試合
スポーツ分野で言う「連続して行われる試合」という意味の「シリーズ」の例として、次のようなものが挙げられます。
「クライマックスシリーズ」と「日本シリーズ」
日本のプロ野球には、クライマックスシリーズと日本シリーズがあります。クライマックスシリーズは日本シリーズへの出場権を懸けて、セントラルリーグ・パシフィックリーグの各リーグのペナントレース上位3チームが対戦する試合です。
日本シリーズは、クライマックスシリーズを勝ち抜いたチームが7回戦制で対戦する試合のことで、優勝チームがその年の日本一となります。
「シリーズ」の関連語
スポーツ分野の「シリーズ」に関連する言葉には、次のような言葉があります。
- カップ戦:賞牌を懸けて競技を競う大会。
- マッチ(match):スポーツや遊戯で競技を行うこと。対戦。対局。取組。