「agenda」とは?
「agenda」とは「課題」「議題」「日程」「予定表」「協議事項」などを意味する英単語です。最近では日本においても「アジェンダ」とカタカナ表記にしたうえで、ビジネスや政治・政策などの分野で使われています。
政治・政策における「agenda」
政治・政策における「agenda」の意味
政治・政策における「agenda」は、「今後取り組むべき重要な課題」や「これからの行動計画や施策」といったニュアンスがあります。
「アジェンダ21(Agenda21)」
国際政治や政策の場において、近年「agenda」という言葉がよく使われています。たとえば1992年に開催された地球サミットでは「アジェンダ21」という行動計画が採択されています。
また日本国内においても「ローカルアジェンダ21」「京のアジェンダ21」のように、政策名に「アジェンダ」を付けるプロジェクトが存在します。
「agenda」と「マニフェスト」
同じく近年使われ始めた「マニフェスト」も、「agenda」と意味が似ています。ただし、「agenda」はあくまで「今後の予定」や「課題」を提示しているのであって、それを実現することを約束するものではありません。
一方で「マニフェスト」は提示した内容を「公約する」という意味で用いられています。つまり、掲げた政策や目標を実現することを約束しているのであり、もし実現できなかった場合は「マニフェスト違反」とみなされます。
ビジネスにおける「agenda」
ビジネスにおける「agenda」の意味
ビジネスにおける「agenda」は、会議やミーティングの「目的」「課題」「予定表」などを意味します。
「agenda」の役割
会議を主催する際は、あらかじめ「agenda」をドキュメントなどにまとめておくと、当日の進行の流れや決めるべきことのイメージがつきやすくなるのです。
「無駄な会議が多すぎる」という話をよく聞きますが、そのような会議の多くが「目的が明確に定められていない」「日程が曖昧で不正確」などといった問題点を含んでいます。
そのような「無駄会議」を防ぐために、会議の前に「agenda」を作成し、あらかじめ出席するメンバーに内容をメール等で知らせておくことが推奨されています。会議の目的を全員で共有することができ、当日スムーズに会議を進行させていくことができるからです。
「agenda」の使い方
政治・政策の分野や一部のビジネス業界では「アジェンダ」とカタカナ表記するだけで意味が通じます。
しかし、業界・業種・職種によっては「アジェンダ」という言葉が通じないケースもありますので、その場合は、「協議事項」や「会議の目的」といったような表現に置き換えると良いでしょう。
「agenda」を使った会話例①会議のアジェンダ
(A)
本日の会議のアジェンダは、こちらの資料に記載のとおりです。
(The agenda for today's meeting is as described in this document.)
この場合の「agenda」は、「協議事項」や「議題」のように言い換えることができます。
「agenda」を使った会話例②アジェンダの作成
(B)
データをまとめるのも大切だけど、アジェンダの作成も忘れないようにね。
(It's important to put together the data, but don't forget to create the agenda too.)
この場合の「agenda」は、会議目的などをまとめた書類のことで、事前に配布されることもあります。
「agenda」と「レジュメ」の違い
「agenda」と「レジュメ」の違い
「agenda」と似たようなビジネス用語として「レジュメ(レジメ)」が挙げられます。フランス語の「résumé」から来ている言葉で、agendaと同じく「要約」「概要」といった意味で使われます。
「agenda」は予定を意味するのに対し、「レジュメ」は「すでに決まっている内容や物事」についての要約・概要だという点で異なっています。
「レジュメ」の使い方
大学では、講義の概要をまとめたプリントのことを「レジュメ」と呼んでいます。また転職活動や外資系企業などでは「履歴書」「職務経歴書」のことをレジュメと言うことがあります。