「イタ電」とは?
「イタ電」の意味
「イタ電」とはいたずら電話の略語です。迷惑電話ともいいます。悪ふざけや憂さ晴らし、いやがらせで行われる電話の他、相手を怖がらせたりおびえさせたりして業務妨害や恐喝する目的で行われる電話も含みます。
「イタ電」の使い方
- 悪質なイタ電が続いたので、警察に相談することにした。
- イタ電をかけていたのは、昔いた会社の後輩だった。
- 姪がイタ電に困っているというので、代わりに電話に出ることにした。
「イタ電」の種類
無言電話
かかってきた電話に出たはいいけれど、向こうからは何も話しださず、「もしもし」など声をかけても応答しない。しばらくまっているとやがて切れてしまう。そんな電話に覚えはありませんか?こういった通話中に一言も話さない電話を「無言電話」といいます。
通話が切れるまでの時間は様々で、すぐに切れるものから切られるまでつながっているものまであります。留守電にしている場合、無言のままメッセージが録音されていることもあります。
ワン切り
「ワン切り」は着信音を一度鳴らしただけで通話が始まる前に切れてしまう電話のことです。名前の由来は着信音の「プルルルル」が一回(英語でワン)だけ鳴ること。携帯電話の普及でよく見られるようになったともいわれますが、固定電話でも見られるいたずらです。
悪口を言う
「イタ電」の中には通話が始まってから悪口や暴言、わいせつな言葉を口にしたり、怒鳴ってくるタイプも。相手個人や所属している団体、あるいはサービスや商品についてひたすら悪口を言うこともあれば、無関係なことや身に覚えのないことについて怒鳴ることもあります。
架空の注文をする
架空の、あるいは虚偽の注文をする電話を掛けるタイプの「イタ電」もあります。宅配サービスやタクシーなどを無関係な人間が頼み、いやがらせをする対象の人に送ります。受け取り手の人ももちろんですが、注文されたお店側に対しても迷惑となります。なお、注文した覚えのない商品はもちろん受け取る義務はないので、拒否してもOKです。
娯楽作品関連
漫画やアニメ、ドラマに出てきた電話番号が架空のものではなく、実在のものであった場合、興味本位の電話が集中することがあります。
有名な例が『サザエさん』の蕎麦屋事件です。架空の蕎麦屋のものとして作中に書かれた電話番号が、実際は使われているものであり、結果電話が鳴りっぱなしになったという事件です。
「イタ電」を掛ける心理
「イタ電」を仕掛ける理由は様々です。友人知人からの冗談や悪ふざけや、わいせつ行為やストーカー行為の一種、あるいは訪問販売や空き巣が留守を確認するために前もって電話していることがありえるでしょう。
悪口や暴言であれば、単にストレスが溜まってむしゃくしゃしてやったということも考えられますが、個人的な恨みや悪意から怒鳴り散らしたり悪口を言っているケースもあるようです。
「イタ電」の対策
「イタ電」への対策をいくつか紹介しましょう。まず、番号がわかっている場合、着信拒否やNTTの迷惑電話お断りサービスが利用できます。非通知の場合、ナンバーディスプレイやナンバーリクエストでも対処できます。
また、電話機によっては迷惑電話対策機能が搭載されているものもあるので、こちらを利用してもよいでしょう。最悪の場合、番号変更という方法もあります。
その他、相手が女性だからかけているというケースもあるので、男性が電話に出ることで解決することもあります。
「イタ電」は犯罪になる?
「イタ電」は、単に一回二回迷惑な電話を掛けただけでは間違い電話や操作ミスと区別がつきにくいので、処罰されないこともあるようです。しかし、悪質なケースでは次のような犯罪になっています。
- 偽計業務妨害罪
- 威力業務妨害罪
- 傷害罪
- 脅迫罪