「スローイン」の意味
スローインはスポーツ、特に球技で使う言葉です。ボールがフィールドの外に出てしまい、試合が中断されたときに、選手の一人がボールを投げ入れることで試合を再開する行為を指します。
主にサッカー、ラグビー、バスケットボールなどのスポーツで使われる言葉ですが、各球技でスローインのルールは異なります。
サッカーのスローイン
サッカーでは、ボールがサイドラインの外に完全に出て、試合が中断されたときに、試合再開の方法としてスローインが行われます。
ボールが外に出た場所から、ボールを出してしまった選手の相手チームが、ボールを両手で頭の上から投げ入れます。この時、ほかの選手はスローインをする選手から2m以上離れなければいけません。また、スローインで直接ゴールを狙うのは、反則です。
ラグビーのスローイン
ラグビーのスローインは、基本的にはサッカーのスローインと一緒です。ただしラグビーの場合、ボールだけでなく、ボールを持った選手がラインの外に出た場合にもスローインを行います。
また、ラグビーではスローインの際に、ラインアウトと呼ばれる、ラグビー独特の陣形を組みます。
バスケットのスローイン
バスケットボールの場合、サイドラインだけでなくエンドラインからも、つまり、コートを区切る4本のラインすべてからスローインが行われます。
投げ方もサッカーやラグビーと違い、特に指定はありません。また、ボールが外に出たときだけでなく、反則によって試合が中断した時の再開手段としてもスローインが使われます。
「スローイン」の例文
- ルールに基づいてスローインをする。
- 野球にスローインはないよ?
- サッカーではスローインもなかなか馬鹿にできないからね。
- スローインでゴールを狙うのは反則です。
「スローイン」の種類
ロングスロー(サッカー)
サッカーにおいて、30m以上遠くにボールを投げるスローインを「ロングスロー」と呼びます。
ロングスローを使うと、相手のゴールの近くに邪魔されることなくボールを投げ入れることができ、大きなチャンスが生まれます。このロングスローを武器としている選手もいます。
フリップスロー・ハンドスプリングスロー(サッカー)
「フリップスロー」「ハンドスプリングスロー」は、前方宙返りをしてその勢いを利用してボールをより遠くへ投げ入れる方法です。
これを行うとボールの飛距離が伸びるだけでなく、見た目にも勢いがあり、観客が盛り上がります。
クイックスローイン(ラグビー)
ラグビーではスローインの際にラインアウトという陣形を組みますが、それを省略して早くスローインする行為が「クイックスローイン」です。ルールに基づいた行為であり、クイックスローインが認められるには一定の条件が必要です。
英語としての「スローイン」
では、「スローイン」という言葉には、英語としてどのような意味があるのでしょうか。「スローイン」は英語で表記すると"throw-in"です。
"throw"には「投げる、投げ飛ばす」という意味があります。これは「ボールを投げる」、「相手を投げ飛ばす」というように、物理的に何かを投げることを意味します。
一方"in"には、「~の中で、~の中へ、~の間に、~の方法で」という意味があります。"throw-in"は「投げる」という意味の"throw"と「~の中へ」という意味の"in"の組み合わせで、「~の中へ投げる」「投げ入れる」という意味を持ちます。
ですが、"throw in"という言葉には「言葉を差し挟む」「おまけをつける」という意味もあり、英会話の中では「投げ入れる」よりもこちらの意味で使われることが多いようです。
「スローイン」にありがちな勘違い
"slow in"ではない!
「スローイン」の「スロー」は「投げる」を意味する"throw"です。日本では「スロー」というと、「遅い」を意味する"slow"の認知度の方が高いですが、「スローイン」は"slow"とは無関係です。
"throwing"ではない!
また、「スローイン」は"throwing"であると勘違いをしている人が良く見られます。"throwing"は「投げること」なので、そこまで意味に違いはありませんが、"in"がないため「投げ入れる」という意味にはなりません。
「スローイン」まとめ
スローインはスポーツにおいてはプレーの本質ではなく、あくまでも「プレーを再開する手段」にすぎません。
しかしスローインは、時には試合の決め手や見せ場になるばかりでなく、鍛えれば一つの武器となり得ます。
たかがスローイン、されどスローイン。サッカーやラグビーをやっている方は、スローインに力を入れてみるのも面白いかもしれません。