「金の切れ目が縁の切れ目」とは?意味や使い方をご紹介

「金の切れ目が縁の切れ目」の意味を御存じでしょうか。元々は遊女と客の関係を表していたといわれるこの言葉、最近は意味や使い方が変わってきています。今回は「金の切れ目が縁の切れ目」の意味や使い方、類語などを英訳も含めてご紹介します。

目次

  1. 「金の切れ目が縁の切れ目」の意味
  2. 「金の切れ目が縁の切れ目」の使い方
  3. 「金の切れ目が縁の切れ目」の類義語
  4. 「金の切れ目が縁の切れ目」を英語で

「金の切れ目が縁の切れ目」の意味

「金の切れ目が縁の切れ目」とは、お金で続いていた関係はお金が無くなると切れてしまうという意味です。

お金があるときは、お金目当てに集まった人たちが優しくしてくれます。しかし、お金が無くなるとそういった人たちは冷たくなり、自分から遠ざかっていきます。つまり、お金が無くなった時に人と人との縁は切れてしまうということです。

元は遊女と客との関係を言ったそうで、ビジネスの関係だけに使われた言葉です。家族や友人などのビジネスに基づかない関係に使うのはNGという意見もあります。しかし、近年では家族であってもお金が無くなることで疎遠になること全般に使われています。

「金の切れ目が縁の切れ目」の使い方

OK例

  • 事業が順調だった時には親しくしてくれた人も、会社が倒産するとすっかり疎遠になった。金の切れ目が縁の切れ目とはよく言ったものだ。
  • 金の切れ目が縁の切れ目となり、長く続いた取引も終わることになった。

NG例

  • 金の切れ目が縁の切れ目で、生まれた時から貧乏な暮らしをしてきた。(お金とは縁がないという意味ではありません。)
  • 破産して以来、親族や友人にも会えていない。金の切れ目が縁の切れ目になってしまった。(親戚や家族はお金でかかわる相手ではありません。ただし、近年は容認されつつあります。)

「金の切れ目が縁の切れ目」の類義語

愛想尽かしも金から起きる

「愛想尽かしも金から起きる」とは、お金のあるうちは女性も男性に愛想よくしているが、いざお金が無くなると愛想をつかしてつれなくなってしまう、つまり夫婦や恋人の関係を清算しようとする原因は金銭的な問題であることが多いという意味です。

当初からお金目当てであった場合はもちろんですが、金目当てでなかったとしてもお金が無いことによる不安やストレスから喧嘩が増え、結局は別れてしまうこともあります。それだけお金も大事にしなさいという戒めでもあります。

富貴には他人も集まり貧賎には親戚も離る

「富貴(ふうき)には他人も集まり貧賎(ひんせん)には親戚も離る」は、お金持ちのところには赤の他人でもやってくるが貧乏人のところには親戚もやってこないということです。「金の切れ目が縁の切れ目」と同じ意味です。

似た言葉に「親子の中でも金銭は他人」という言葉もあります。金銭に関しては家族でもけじめをつけなさいという意味です。

人間万事金の世の中

「人間万事金の世の中」とは、この世の中は金が支配しているという意味です。金さえあれば何でもできるし、どうにでもなる。金がものをいうこの世では金がすべてであることを表しています。

金が支配していると感じた人は多かったのか、似た言葉がいくつもあります。例えば、「金さえあれば飛ぶ鳥も落ちる」、「金の光は阿弥陀ほど」「地獄の沙汰も金次第」などです。

「金の切れ目が縁の切れ目」を英語で

英語表現その1

「金の切れ目が縁の切れ目」を英語で表すと、「When poverty comes in at the door, love leaps out at the windows.」となります。直訳すると「貧乏人がドアから入ると、恋人が窓から逃げ出す。」となります。

英語表現その2

「金の切れ目が縁の切れ目」の英訳にはもう一つ、「Money gone, frieds gone.」というものもあります。こちらは「お金が無くなると、友人もいなくなった。」といった意味です。

英語表現その3

「Love lasts as long as money endures.」という言葉も「金の切れ目が縁の切れ目」の英訳とされています。日本語訳は「お金が続く限り、愛も続く。」です。

「endure」には耐えるという意味もあり、その場合は「(貧乏でも)お金が耐えられるなら、愛も続く。」といった形になるそうです。

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