「反響」の意味や使い方
「反響」は「はんきょう」と読み、本来の意味は音波が物体にぶつかって反射し、再び聞こえてくる現象のこと、そのはね返った音のこと(こだま)です。そこから転じて、ある事件やことがらに対して起こるさまざまな反応のことという意味合いが成立しました。
- 声が壁に反響する
- 大きな反響を呼んだ作品
- 海外で反響を呼ぶ
「反響」の類語
「反響」には2つの意味合いがあるので、類語もそれぞれ以下のようになります。
音がやんだ後の響き
「残響(ざんきょう)」「余韻(よいん)」などがあります。
「残響」
ある音が鳴り終えた後で、壁や天井に反射して残る響きのこと。
- 演奏後の残響が続く
- 残響を吸収する
「余韻」
音の後にかすかに残って続く響きのこと。また、あることがらが終わった後に残る味わいのことも言う。
- 鐘(かね)の余韻
- 感動の余韻にひたる
- 余韻のある表現
反応がある
「反応(はんのう)」、「影響(えいきょう)」などがあります。
「反応」
あるはたらきかけに応じて、結果として起こる現象や状況のこと。
- 冷たい反応
- 相手の反応をみる
「影響」
それが元になって、他のものに状態の変化などが起こること。
- 環境に影響する
- 政局(せいきょく)に影響を及ぼす
- 日程には影響しない
反響営業
会社の営業活動で、新聞、テレビ、インターネット上などに広告を掲載したり、ダイレクトメールを送ったりというメディアを利用した宣伝の結果、それに興味を持って問い合わせをしてきた人を顧客とみなす方法のことです。
自分から働きかける一般的な活動に比べ最終的には効率がよい方法ではありますが、そのためにはノウハウによる綿密な仕組み作りや莫大な広告費などが必要となるため難しい側面もあります。
「反響」の英語
「反響」の英語は、an echo(こだま)、reverberate(反響する)、response(反応)、a sensation(評判がいいこと)、repercussions(事件などの影響)、a lingering sound(後に残る音の響き)などがあります。
- 砲声(ほうせい)は林を抜けて反響した…The shot echoed through the woods.
- 彼の提案には大きな反響があった…There was a lot of response to his proposal.
- 彼の提案にはなんの反響もなかった…No one responded to his proposal./There was no response to his proposal.
- その現地報告は大きな反響を呼んだ…The on-the-spot report created a great sensation.
- 大統領の宣言は国際的に大きな反響を呼び起こした…The President's declaration had major repercussions all over the world.
- 財務大臣のこの発言をめぐる財界の反響はさまざまだった…This statement by the Finance Minister gave rise to various comments from the financial world.
- お寺の鐘の音の残響…the reverberation of a temple bell
- 彼の詩が持つ余韻がわかる人は少ない…Few can appreciate the lingering imagery of his poems./…Few can appreciate the subtle overtones of his poems.
- 彼が叱っても子どもたちにはなにも反応がなかった…His scolding had no effect on the children.
- 彼がその知らせにどのように反応したか知りたい…I want to know how he reacted to the news.
- 彼らは教師の態度に敏感に反応した…They were very sensitive to their teacher's attitude.
- 勉強に拒絶反応を起こす…develop an allergy to studying