「末路」の意味や使い方
「末路」は「まつろ」と読み、本来の意味は道の終わりです。そこから別の意味合いが発生し、生涯の最後のこと、さらに栄えていたものが衰えた末のことを表すようになりました。
- 人生の末路
- 武家社会の末路
- 哀れな末路をたどる
- おごれる者の末路
- 悪人の末路は知れたものだ
哀れな様子や悲惨な様子のイメージとして使われることがほとんどで、いい意味では使いません。
「末路」の類語
「末路」の類語は「晩年(ばんねん)」「老い先(おいさき)」「老後(ろうご)」「余生(よせい)」などがあります。
「晩年」
人生の終わりのころの、死ぬ前の数年間のことを言い、年齢は関係ありません。
- 円熟(えんじゅく)した晩年の作品
- 晩年は穏やかに過ごしたい
「老い先」
年取っていく行く末のこと。「老い先短い」という形で使われることが多く、老人のみで若死にについては使いません。
- 老い先短い父に心配をかけたくない
「老後」
年をとり、さまざまな意味で第一線を退いた後の時期のこと。死ではなく生きた生活のイメージです。
- 老後に備えて貯蓄する
- 老後の楽しみ
- 老後を幸福に送る
「余生」
余りの人生のこと。するべきことを終えた後の、残された人生のこと。
- ひっそりと余生を送る
- 引退して余生を田舎(いなか)で楽しむ
「成れの果て」
「成れの果て(なれのはて)」も「末路」に近い、マイナスな意味合いの言葉です。
零落(れいらく。落ちぶれるとほぼ同じ意味)して行き着いた結果のこと、また、その人のことの意味です。
- 往年(おうねん)のスターの成れの果て
- あの人の成れの果てを見たくない
「末路」の英語
「末路」の英語は、いろいろな言い回しがあります。
- 末路…one's last days/the end
- 彼はみじめな末路をたどった…He spent his last days in misery./He had a miserable end./He came to a miserable end.
- 晩年…one's later years
- この絵は彼の晩年の作品である…He painted this picture in his later years.
- 晩年になってやっと成功した…It was only late in life that he achieved success.
- 晩年を不遇に送った…He lived the rest of his life in obscurity.
- 彼は盆栽を楽しみつつ静かに余生を送った…He spent the rest of his life quietly enjoying bonsai.
- 余生を著作に捧げるつもりだ…I intend to devote my remaining years to writing.
- 老い先…the remaining years of an old person's life
- 老い先短い父に心配をかけたくない…I hate to worry my father, who doesn't have many more years to live.
- 老後は安楽に過ごしたい…I want to spend my last days comfortably./I want to spend my remaining years comfortably./I want to live comfortably in my old age.
- 実業家の成れの果て…a ruined industrialist
- 彼は偉大な将軍の成れの果てだ…This is what has become of a once great general.