「岡目八目」とは?意味や使い方をご紹介

「岡目八目」という言葉をご存知でしょうか?「おかめはちもく」と読むこの言葉ですが、意味を知ってみると日常でも使えた場面が思い当たるのではないでしょうか。ここでは「岡目八目」の意味や使い方、その由来などをご紹介していきます。

目次

  1. 「岡目八目」の意味
  2. 「岡目八目」の由来
  3. 「岡目八目」の使い方
  4. 「岡目八目」の類語
  5. 「岡目八目」のまとめ

「岡目八目」の意味

「岡目八目」とは「おかめはちもく」と読み、当事者よりも、直接関係のない第三者のほうがかえって物事のよしあしがよくわかることという意味です。「傍目八目」とも書きます。

「岡」にはかたわら、第三者の立場という意味があります。「目」はそのまま物を見るための器官のことをいいます。「八」これは数字の八そのままの意味で使われています。

「岡目」「傍目」には第三者という立場からの見方、「八目」は後程説明しますが、囲碁の八手目という意味であり、ここでは八手先まで​読み取れるという意味があります。​​

「岡目八目」の由来

「岡目八目」の由来ですが、人が打っている碁をかたわらで見ていると、碁を打っている人より八目も先の手がわかる、という意味からきています。転じて、人がやっている物事を見ると当事者より損得や経過がわかり、冷静に見れることとして、日常でも使われます。

立会人という仕事もあり、将棋や囲碁の対局、スポーツによる試合などで内容や記録のとり方に不平がないかを見届ける人のことです。立会人は一般的に当事者に関係のない第三者から選ばれます。

「岡目八目」の使い方

ここでは「岡目八目」の使い方を例文とともに紹介していきます。
 

  •  彼の意見はまさに「岡目八目」だった。
  • 「岡目八目」君に聞いてよかった。
 
岡目八目と言って、指摘する方が有利である。 作る方が開き直るとすれば「それならお前が作ってみろ」ということになる。”
養老孟司『涼しい脳味噌』より引用
 
”「岡目八目」ということがある。
素人だからこそ専門家に見えない死角が見えるかもしれない。”
森村誠一『異型の街角』より引用
 
”なんて、かように解釈のしようはいくらでもある。 あとからならなんとでも言えるし、岡目八目でもある。”
西尾維新『悲鳴伝』より引用


「岡目八目」は第三者の意見が当事者より的確だったり、優れている状況なら比較的自由に使えます。一般的には、「岡目八目」という、といって、だった、と使用される形が多いです。

「岡目八目」の類語

  • 「他人の正目(たにんのまさめ)」関係のない人の見方は、かえって冷静で正しいという意味があります。「正目」とはまっすぐにとおった木目のことです。これはほぼ同じ意味として「岡目八目」の代わりに使うことができます。
 
  • 「灯台下暗し(とうだいもとくらし)」身近なことはかえってわかりにくいという意味があります。「灯台」とはむかし、あかりをとるために火をともす皿をのせた台のことや港の出入り口や岬に高く築き、光を放って航路を示し、航海の安全をはかる設備のことも「灯台」といいますがここでは前者の灯台の意味です。これは探し物が意外と近くにあった時や、身近な事を見落としていた時などに使い「岡目八目」の代わりとしては使いません。
 
  • 「秘事はまつげ(ひじはまつげ)」秘事や秘伝は案外すぐ近くにあるが、まつげのように見えないものという意味です。「秘事」とは秘密の事柄、容易に知りえない事です。これも似ている意味ですが「灯台下暗し」の意味とほぼ同じで「岡目八目」の代わりとしては使いません。
 
  • 「公正不偏(こうせいふへん)」公平で正しく、偏りがないことを意味します。「公正」とは公平で正しいことを指し、「不偏」は偏りがないことを意味します。これは関係のない第三者の意見が優れているというのではなく、中立という立場から公平に意見や判断を下す時に使われます。

「岡目八目」のまとめ

今回「岡目八目」の意味や由来ついてご紹介してきましたが、参考になりましたでしょうか。物事を行う際や考えが煮詰まった時には「岡目八目」を思い出して、第三者の意見を聞いてみたり、その視点で考えてみたらはかどるかもしれませんね。

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