「思い出補正」とは?意味や使い方をご紹介

「思い出補正」とは、昔の記憶や経験を、過度に美化したり過大評価してしまうことです。インターネット掲示板や動画サイトなどでよく使われている、いわゆるネットスラングのひとつです。ここでは、「思い出補正」の詳しい意味や使い方について紹介します。

目次

  1. 「思い出補正」とは?
  2. 「思い出補正」とインターネット掲示板
  3. 「思い出補正」の使い方
  4. 「思い出補正」をしてしまう背景
  5. 「思い出補正」に関連する言葉

「思い出補正」とは?

「思い出補正」とは、過去の記憶や経験を美化したり、過大評価することです。インターネット掲示板や動画サイトなどでよく使われる、いわゆるネットスラングのひとつです。

昔の〇〇は良かったなぁ・・・」と思うことは、ありませんか?たとえば、以下のような具合にです。
 

  • 昔のバラエティは、自由な雰囲気で楽しかった。
  • 昔のドラマは、脚本の質が良くて見ごたえがあった。
  • 昔のゲームは、やり込み要素が多くて楽しかった。

もちろん、これら昔の作品にも、「悪い点」「不都合な点」はあったはずです。

ところが、いざ昔のことを思い出そうとすると、そのような悪い印象というのは、記憶に残りにくいことが多く、結果として、良い印象ばかりが思い出されがちです。

この現象が、いわゆる「思い出補正」です。

「思い出補正」とインターネット掲示板


「思い出補正」は、インターネット掲示板「2ちゃんねる」(現在の「5ちゃんねる」)にて、よく使われる表現です。

とくに掲示板で多いのが、幼い頃に見た漫画やアニメ、ゲームなどを「思い出補正」で過大評価してしまうユーザーです。

ネット掲示板で議論をしていると、「昔は良かった。それに比べて今は・・・」といったニュアンスの発言が、よく出てきます。

これに対し、「それって思い出補正入ってない?」と突っ込み、冷静な判断を求めるのが、ネット掲示板でよくある流れです。

「思い出補正」の使い方

これといった理由も無く「昔は良かった」的な発言をしている人に対して、突っ込みを入れたいときに使います。
 

【使用例】
「最近のドラマって駄作多すぎ。昔のドラマは名作ばかりだったのに。」
「それ思い出補正じゃない?昔のドラマだって、結構アレな作品多かったよ。」


また、自分が「思い出補正に染まっている可能性がある」と自覚しながらも、なお昔の作品などを評価したいときにも使われます。
 
【使用例】
「思い出補正と言われるかもしれないけど、やっぱり昔のアニメは熱かったと思うわ」

「思い出補正」をしてしまう背景

「思い出補正」をしてしまう背景としてよく挙げられるのが、「感受性」と「脳のはたらき」です。

若い頃に見たものや経験したことは、印象に残りやすいです。これは、若い頃のほうが感受性が強いからです。

若い頃は経験が少ない分、たくさんの物事が新鮮に見えます。ですので、その時に見た物や経験した事は記憶として残りやすいです。

また、人間の脳は自己防衛本能として、嫌な記憶をなるべく忘れようとする傾向にあります。

このため昔の記憶を思い出そうとすると、「印象的な物事」かつ嫌な記憶が排除された「良い思い出」が優先的に思い浮かぶのです。

これが、「思い出補正」をしてしまう背景のひとつです。

「思い出補正」に関連する言葉

ここでは、「思い出補正」に関連するネットスラングをいくつか紹介します。

懐古厨

懐古厨(かいこちゅう)とは、「昔は良かった」といった発言を繰り返し、今の物事を否定したがる人たちのことを言います。

昔を懐かしむ(懐古)だけなら良いのですが、確たる理由も無く今の物事を批判しはじめると、「懐古厨」として見られ、批判の対象となります。

こちらも、インターネット掲示板「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」などで使われるネットスラングです。

老害

本来は「困った老人」を意味する言葉ですが、インターネット掲示板などでは「新しい物事を否定ばかりしている年配者」というニュアンスで使われています。

思い出補正に染まり過ぎて「昔は良かった」というような話ばかりしている年配者は、若者から「老害」として見られてしまいます。


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