「取り組む」の意味
「取り組む(とりくむ)」は、おもに問題や懸案(けんあん)や仕事を解決、または処理するために熱心にとりかかることを表します。
「取り組む」の例文
- 難題に取り組む
- 公害対策に取り組む
- 会社の再建に取り組む
「取り組む」の由来
「取り組む」は、相撲(すもう)が語源の言葉です。「熱心にとりかかる」の他に、以下のような意味があります。
- 相撲で、互いに組み付くこと。組み合うこと。「がっぷり四つに取り組む」
- 相撲で、対戦して勝敗を争うこと。決められた相手と勝負する試合のこと。「横綱と取り組む」「本日の取り組みは~~」
相撲は他の多くのスポーツ競技がそうであるように、「正々堂々(せいせいどうどう)」という態度や姿勢を大事にします。そうした真面目(まじめ)さ、誠実(せいじつ)さ、真摯(しんし)さをもって困難や問題と戦うことを、多くの日本人は好ましい、美しいと感じます。こうした精神性が由来して、「取り組む」の意味が広がりました。
「取り組む」の類語
「取り組む」の類語は、それぞれの意味合いによって以下のようなものがあげられます。
チャレンジする
- 取っ組む
- チャレンジする
- 挑戦(ちょうせん)する
- 挑む(いどむ)
- 挑みかかる
- 競う(きおう。気負う)
- 立ち向かう
- 格闘(かくとう)する
- トライする
- アタックする
- 切り結ぶ
- 組み打ち
- 食らい付く
- 取り付く(取っ付く)
- 四つに組む(よつにくむ)
- 互角(ごかく)に渡り合う
類語とは少し違いますが、関連する言葉もあります。
- チャレンジ精神
- 挑戦者(ちょうせんしゃ)
- チャンレンジャー
- 情熱を燃やす
- 情熱
- パッション
- 闘争心
- ファイティング・スピリット
- フロンティア・スピリット
努力する
- 努力
- 尽力(じんりょく)
- 不断(ふだん)の努力
- 励(はげ)む
- 勉励(べんれい)
- 力行(りっこう)
- 勤倹力行(きんけんりっこう)
- 勤倹尚武(きんけんしょうぶ)
- 奮励(ふんれい)
- 奮励努力(ふんれいどりょく)
- 精励(せいれい)
- 刻苦精励(こっくせいれい)
- 奮闘(ふんとう)
- 精進(しょうじん)
- 勤(いそ)しむ
- 勤恪(きんかく)
- 恪勤(かくご)
- 忠勤(ちゅうきん)
- 精(せい)を出す
- 精が出る
- 精根(せいこん)を傾ける
- 努力を惜しまず
- 労を惜しまず
- 骨身(ほねみ)を惜しまず
取っ組み合う(動作)
- 組み打ち(組み討ち)
- 取っ組み合う
- 組み交(ちが)える
- ねじ合う
- 掴(つか)みかかる
- 揉(も)み合う
- 押し合う
- 圧(へ)し合う
- 押合圧合(おしあいへしあい)
「取り組む」の英語
「取り組む」の英語は、challenge、give a try(チャレンジする)、grapple(組み合う)、an effort(目的を達成するため努力する)などがあります。
- 難しい仕事に取り組んだ…I came to grips with the difficult task squarely.
- 彼は新分野の開拓に取り組んでいる…He is struggling to develop a new field.
- インフレ問題に取り組む…wrestle with the problem of inflation
- 取り組んでみたいスポーツが多い…There are many sports I want to try.
- 日没までに仕事を終えようと取り組んだ…I exerted myself to finish the work by sundown.
- この力士は明日横綱と取り組む(試合する)…This wrestler is matched against a yokozuna tomorrow.
- 彼はチャレンジ精神が旺盛だ…He is full of fight./He is determined to have a good go at it.
- 彼らに試合を挑んだ…We challenged them to a game.