「人跡未踏」の意味や使い方
「人跡未踏」とは、人が一度も足を踏み入れたことがないことです。人跡(過去の人の足跡、または単に人)+未踏(まだ踏み入ったことがない)の二字熟語+二字熟語で出来た四字熟語になっています。人跡未踏の地というように、実際に未発見の離島や深海など、具体的に場所を指す他に、慣用句としても例えば人跡未踏の偉業というように使います。昔は「人「蹟」未踏」と書くのが普通でしたが、現在では常用漢字である「跡」に書き換えられています。
大航海時代のような中世から近代まで、身分の富貧を問わず、新大陸や新天地を求める動きがありました。誰も知らない、考えたこともないような別世界がそこには広がっているのだという、ラテン語で未知の大地を意味するテラ・インコグニタ(Terra Incognita)は、もはや地球上は探索され尽くされそんな余地などどこにもないと知っている現代の我々でも、まだロマンティックなイメージを持っています。
「人跡未踏」の類語
「人跡未踏」の類義語として、史上空前=歴史上これまでに前例がないこと、前人未到(未踏)=今まで誰も到達したことがないこと、前人未発=今まで誰も発表したことがないことなどがあります。この規模の戦闘では戦国史上空前の敗北とされた、彼は前人未到の境に分け入った、前人未発のように賞揚(しょうよう、褒め称えること)する、というように使います。
「人跡未踏」の英語
「人跡未踏」の英語は、unexplored、not yet discovered(未発見の)、untrodden(踏まれていない)、pathless、trackless(道がない)、untraversed(横切れない)、virgin(人の手がまだつけられていない)などがあります。
・人跡未踏の地…an unexplored region
・人跡未踏の森林…a virgin forest
・人跡未踏の荒野…trackless wilderness
・人跡未踏のジャングル…a trackless jungle