「慰める」の読み方
まず「慰める」は、「なぐさめる」と読みます。言葉として聞いたことのある方は多いかと思いますが、漢字に直すと、少し難しめですね。「慰」は音読みで、「い」と読む字です。漢字検定では、三級あたりで出てきます。
「慰める」の意味
「慰める」には細かく分けて、以下の四つの意味があります。
- 悲しんだり苦しんでいる相手に、優しい言葉などを掛け、心を静まらせること
- 心に潤いを与えたり、楽しませること
- 宥めることや、落ち着かせること
- 労をねぎらう、いたわること
このように複数の意味を持っている「慰める」ですが、現代では大抵の場合、1か2の意味を示すかと思います。3や4は、古い読み物などで使われている意味です。
「慰める」の使い方
上述を踏まえて1や2の意味の使い方ですが、「慰める」は動詞なので、そういう行動や状態を指して使われます。また「慰めてくれる」や「慰められる」など、変化形でもよく使われます。
慰める:悲しみや苦しみを紛らわせる
【例:彼女にフラれた友人を、慰める】
これは1の意味で、「悲しんでいる友人に優しい言葉を掛けたり、優しい態度を取る」というニュアンスです。引いては相手の心を静めさせることに繋がりますね。
同じ意味で「友人を慰めてやる」という表現も出来ます。こちらは優しさを与えてやるようなニュアンスです。
もしも友人との立場が逆ならば、「友人に慰められる」と受け身の形に変化します。その場合は他に、「友人が慰めてくれる」のようにも言い換えられます。
慰めてくれる:心を楽しませる
【例:園芸は私の心を慰めてくれる】
これは2の意味で、自分の心に対して使っています。少し分かりづらいかもしれませんが、「園芸は心が癒される」というような意味です。
他には「音楽は私の心を慰めてくれる」などのように使われ、こちらもそれに癒されるようなニュアンスを含んでいます。1の意味に通じてはいますが、少しニュアンスや使い方が違っていますね。
「慰める」の顔文字
- (ノ_・。)ヾ(・ω・*)ナデナデ
- 。・゚・(ノД`)ヽ(゚Д゚ )ヨチヨチ
- ウァーン・゚・(ノД`)ヽ(゚Д゚ )ナクナ
- よし(pД*q)\(´∀` )よし
- どんまい (o・_・)ノ”(ノ_<。)
どの顔文字も「慰める」の1の意味で、泣いている相手の頭を撫でる様子(優しい言葉や態度)を表しています。
「慰」を含む言葉
「慰」を含む言葉には、「慰謝」、「慰撫」、「慰安」、「慰問」などがあります。
「慰謝」について
「慰謝(いしゃ)」とは、同情して慰めることなどを表します。またこの言葉は「慰藉」とも書かれますが、意味は同じです。
「慰謝」だけでは馴染みが薄いかもしれませんが、「慰謝料」という言葉なら聞いたことのある方も多いかと思います。他には「彼を慰謝する」などのように使われます。
「慰撫」について
「慰撫(いぶ)」とは、相手の不安や怒りを宥め、いたわることを表します。「慰める」における、3や4の意味に通じていますね。ただこの言葉もどちらかと言えば、読み物などで使われることが多めです。
「慰安」について
「慰安(いあん)」とは、日頃の労をねぎらい、楽しませることを表します。この言葉は「慰安旅行」のように使われ、社会人の方でしたら、そういった行事に参加したことのある方もいらっしゃるかと思います。
そして「慰安」は「慰める」の4の意味と似ているので、仮に現代で「慰める」の4の意味を示したいときは、言い換えとして「慰安」が使いやすいです。
「慰問」について
「慰問(いもん)」とは、病気や災害で苦しんでいる相手を見舞うことを表します。この言葉は「慰める」の1の意味に近く、元気づけるようなニュアンスを含んでいます。「病院への慰問」や、「被災者を慰問する」などのように用いられます。