「カテゴリー」とは?
「カテゴリー(英語:category)」には、「範疇、種類、区分、部門」などの意味があります。イメージしやすいように例を挙げると、キャベツやニンジンは「野菜」、レモンやイチゴは「果物」というカテゴリーにそれぞれ属します。
さらに、大きな枠でとらえると、「野菜」と「果物」は「食べ物」というカテゴリーに属することになります。このようにカテゴリーに分けていくと、モノは「階層構造」をなす、ということが見えてくるでしょう。
「カテゴリー」のルーツ
もともと「カテゴリー」は、ギリシャ語の「kategoria」という言葉が語源であり、哲学や論理学の分野で用いられていた用語です。古代ギリシャの哲学者・アリストテレスによって見出されたとされています。
アリストテレスは、世の中の概念を区別する基本的な項目として以下の10のカテゴリーを提示しています。
- 実体
- 量
- 性質
- 関係
- 場所
- 時
- 状況
- 所持
- 能動
- 受動
また、ドイツの哲学者・カントは、「量・質・関係・様相」という4のカテゴリーを提示しています。カテゴリーにはこのようなルーツがあり、その後ドイツ語や英語を経由して日本語として伝わりました。現在では日常を含めた、様々なシーンで用いられていますよね。
「カテゴリー」の使い方
カテゴリーはあらゆるシーンで使用される言葉です。どのような使い方があるのか見ていきましょう。
カテゴリーに属する
カテゴリーは、「属する」という動詞と組み合わせて使用することが多いです。例えば、「キャベツやニンジンは野菜というカテゴリーに属する」という表現ができます。他にも、「このフリマアプリは、同じカテゴリーに属する商品を一覧で表示できる」などの例もあります。
なお、「属する」だけでなく、「入る」や「組み込む」などの動詞と合わせて使うことも頻繁にあります。
カテゴライズする
何かをあるカテゴリーに分ける場合、「カテゴライズする」という言い回しを用いることがあります。「カテゴライズ(英語:categorise,categorize)」とは、「分類する、範疇に分ける」という意味です。
例えば、「服の素材別にカテゴライズする」「雑誌をジャンル別にカテゴライズする」などの表現があります。
カテゴリー検索
「カテゴリー検索」とは、インターネット検索方法の一つで、ある特定のカテゴリーに情報を分けて検索できます。例えば「テレビ→テレビ番組→ドラマ→刑事ドラマ」などのように、大分類から小分類に向かってリンクを辿っていき、最終的に必要な情報をピックアップします。
ちなみに、関連するものとして「キーワード検索」があります。こちらの検索方法は、インターネット上の検索枠に検索したい言葉を入力し、必要な情報を引き出します。
カテゴリーキラー
小売業界においてよく使用されている、「カテゴリーキラー」という言葉があります。「カテゴリーキラー」とは、ある特定のカテゴリーの商品だけを専門的に取り扱い、大量の直接取引や豊富な品揃えによって、低価格を実現している店舗のことを指します。
ファストファッション企業や家電量販店などがそれに当てはまります。それら商圏内にある他店舗で、同じカテゴリーの商品売り場を消滅(あるいは撤退)させてしまうため、「殺人者」を意味する「キラー(英語:killer)」という表現が用いられています。
「カテゴリー」と「ジャンル」の違い
「カテゴリー」の類語として存在し、それでいて意味を混同されやすいのが「ジャンル」という言葉です。それもそのはず、「ジャンル(英語:genre)」には、「種類、区分」という意味があります。
ただ、「ジャンル」は、映画や音楽、文学などの芸術分野に対して使う言葉だということが「カテゴリー」との違いです。