「幸い」とは?
「幸い」の意味は以下の通りです。
- その人にとって望ましく、ありがたいこと。また、そのさま。しあわせ。幸福。
- 運のいいさま。また、都合のいいさま。
- そうしていただければしあわせだと人に頼む気持ちを表す。どうぞ。なにとぞ。
「幸い」の使い方
「幸い」は「私たちの未来に幸いがあるように願う」という風に「しあわせなこと」を指して使われます。「幸いに今日は晴れた」という風に使われる「幸い」は「運がいい、都合がいい」ということを表しています。
ビジネスなどのシーンでよく使われる「幸いです」という言葉は「そうしてくれるとうれしいです」や「ありがたいです」といった感謝の気持ちを表しています。
ただ目上の人に対するお願いの時に使うには「幸いです」だけでは敬意が足りないため、より丁寧にするために「幸いに存じます」という表現にして使うのが良いと言われています。
- すぐにお返事いただければ幸いです。
- もし少しでもあなたのお役に立てたのなら幸いです。
- 今日会社に遅刻したが幸いなことに上司は出張で不在だった。
- ひどい事故だったが幸いにも一命はとりとめた。
「幸い」に関連する言葉
「幸いなる哉」
「幸いなる哉(かな)」は「しあわせなことだなあ」という幸福な気持ちを表すのに用いられたり、副詞的に「運のよいことに」という意味で使われたりする言葉です。
- バスに財布を置き忘れたが、幸いなる哉、運転手が見つけて保管してくれていた。
「幸いにして」
「幸いにして」は副詞的に用いて「運良く。幸運にも。」ということを表す言葉です。
- その会社は幸いにして倒産をまぬかれた。
「幸い織り」
「幸い織り」とは「縦糸を密に、横糸を数本並べて織り込み、横筋を出した絹織物」のことを指します。博多織に似たもので、光沢があります。女性の帯地などに用いるものです。
「幸い木」
「幸い木」は正月に飾りものの一つで、「四国・九州地方で、内庭の入り口や土間の上に横につるす木」のことを指します。これに平年は12本、閏年は13本の縄を下げて、鯛やブリ、昆布、大根といった正月に食べるものをつるします。
「幸茸」
「幸茸」は広葉樹の根元に生え、全体につやがあって堅い黒褐色もしくは赤褐色のキノコ「マンネンタケ」の別名です。縁起物として床飾りにします。
「幸い人」
「幸い人」とは「幸せな人。幸運な人。特に、高貴な人の寵愛を受けている人」のことを意味する言葉です。
「幸い」の英語表現
「しあわせ」や「幸福」を表す「幸い」はを英語で表すには「幸運である」といった意味を持つ"lucky"や「運の良い、しあわせな」という意味の"fortunate"といった言葉が適しています。
「感謝の気持ち」を表す「幸い」には"appreciate"という言葉を使うことができます。「物事をありがたく思う、感謝する」という意味を持ちます。
「幸い」の類語
「果報」
「果報」とは「よい運を授かって幸福なこと。また、そのさま。」を意味する言葉です。また、仏語で「前世での行いの結果として現世で受ける報い」のことを指します。
「幸福の訪れは人間の力ではどうすることもできないから、焦らずに時機を待て」ということを意味する「果報は寝て待て」ということわざがあります。
「清福」
「清福」とは「清らかな幸福。精神的な幸福。」を意味する言葉です。また手紙文で、「御清福をお祈り申し上げます」などとして相手の幸福を祝う語でもあります。
「折好く」
「折好く(おりよく)」とは「その時、都合よく」という意味の言葉です。対義語に「時期が悪いことに。あいにく。」という意味の「折悪しく」という言葉があります。