「草不可避」とは?意味や使い方をご紹介

日々新たな言葉が生まれているネットスラングの一つ「草不可避」を解説していきます。「草不可避」はネットスラングの様々な変遷の末に生まれた言葉であり、なおかつ、様々な派生語を生み出している言葉でもあります。そんな草不可避の語源や使い方、派生語についてみていきます。

目次

  1. 「草不可避」の読み方
  2. 「草不可避」の使い方
  3. 「草不可避」の「草」とは?
  4. 「草不可避」の「不可避」とは?
  5. 「草不可避」と「w」は併用できない?
  6. 「草不可避」の派生語
  7. まとめ

「草不可避」の読み方

「草不可避」は「くさふかひ」と読みます。「草不可避」には「笑いを我慢できない」「絶対に笑う」などといった意味があります。

「草」が「笑い」を意味しており、「草不可避」は「笑いを避けることができない」という意味になっています。また、たまに「もしも自分がその状況だとしたら笑わざるを得ない」といったニュアンスで使われる場合もあります。

「草不可避」が日常会話で声に出して使われることはほとんどなく、ネット上の掲示板やSNSなどで文字として使われています。

「草不可避」の使い方

  • 「この動画、草不可避」
  • 「このサイト、マジで草不可避なんだけど」
  • 「こんなの草不可避でしょ」

このように見ていくと、「草不可避」は、例文に出てくる「動画」や「サイト」のように、何かの対象があって、それに対する自分の「笑わざるを得ない」という評価を表す言葉であることがわかります。

ただし、「w」のように、文の末尾につける使い方はしません。ひとつの単語として文の中に入れることで機能します。

また、単に「草不可避」とだけ書いても会話が成立する場合もあります。会話の中で相手が言ったことに対して「笑わざるを得ない」という意味で、「草不可避」とだけ書くことがあります。

この場合、何に対して草不可避なのか、お互いが暗黙の内に理解していれば、わざわざ文章で「何に対して草不可避なのか」を示す必要はなく、「草不可避」だけで会話が成立します。

「草不可避」の「草」とは?

なぜ、「草不可避」の「草」は「笑い」を意味するのでしょうか。

そのことを説明するために、ネット上での「笑い」の表記の変遷を見ていきましょう。

ネットに限らず文章で「笑い」を表現する方法として「(笑)」と表記するのが一般的ですが、この「(笑)」はなんと戦前から、議会や裁判の速記で使われていたそうです。

やがて、雑誌のインタビューや対談などで話者が笑っていることを表現する方法として「(笑)」が一般的に使われるようになります。

この「(笑)」はネット上のやり取りにも引き継がれていくのですが、「(笑)」」から「」、「ワラ」さらにはイニシャルをとって「w」と、どんどん省略されていきました。

「w」を「ワラ」と読むのが一般的で、より面白いことを表現する際は「wwww」と「w」を重ねていきます。この「w」や「www」が地面から生える草に似ていることから、「w」をつけたくなるような面白いことに対して「草生える」という言葉を使うようになりました。

そこから、「草」が「笑い」を意味するようになりました。

「草不可避」の「不可避」とは?

では、「不可避」はどのような意味があるのでしょうか。

「不」は否定を意味する文字です。また、「可」は「可能性」「~できる」といった意味があります。最後に「避」は「避ける」という意味があります。

これらを組み合わせて、「不可避」は「避けることができない」という意味になります。

なので、「草不可避」は「笑いを避けることができない」、「笑わざるを得ない」、「絶対に笑う」といった意味になるのです。

「草不可避」と「w」は併用できない?

「w」を「草生える」と言い換えるようになった背景には、「w」を使うのが子供っぽくて嫌な人が出てきたからだ、と言われています。

そのため、「草不可避」と「w」を併用した「草不可避www」といった表現は、基本的にはしないものとされています。

とはいえ、文法とは日々変わっていくもの。最近では「草不可避www」と、併用する人も増えています。

「草不可避」の派生語

さいごに「草不可避」のいくつかの派生語を紹介します。

草原不可避/大草原不可避

ともに、「草不可避」よりさらに面白いことを表現するときに使います。「草」よりも面白い場合は「草原」、さらに面白い場合は「大草原」を使います。

大海原不可避

基本的には「大草原不可避」と同じ意味です。ただ、「海不可避」や「海原不可避」といった使い方はほとんどされないので、「大草原不可避」からの言葉遊びとして派生した言葉だと思われます。

まとめ

今や「草不可避」は広く使われています。

ただし、あくまでもネットの中でだけの言葉です。日常会話、特に目上の人との会話では、「草不可避」は使わない方がいい場面もあるでしょう。

もし、目上の人との会話で「草不可避」を使ってしまい、怒られるようなことがあったら……、そのエピソード、草不可避ですね。


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